鮎の料理に百珍有れど・・・

良くお伝えする名言、

 

「鮎の料理に百珍あれど、塩焼きをもって最高とする」

 

さんざん、鮎の料理を食べたけど、やはり鮎と言う魚は塩焼きが旨い・・・と言う、含蓄のある言葉です・・・が。

 

こんな言葉を、ただただ広めてしまった武内にも責任があるかも

しれませんが、 

 

「お前ら、絶対に鮎の百珍なんか、知らないだろ」・・・なんて言う職人や、飲食店の広報、ホール担当者が、ただ上っ面の言葉だけを捉えて、この言葉を口にするのをよく見かけます。

 

例えば、向付にする鮎の刺身系の料理だけでも、

 

背越しに始まり、

 

・酢味噌の鱠 ・糸作り ・蓼和え ・真砂造り ・ウルカ和え ・酢橘〆 ・香母酢〆 ・木の芽造り ・昆布締め ・海苔和え ・穂紫蘇和え ・白酢和え ・利休和え ・洗い ・糸洗い ・卯の花寿司 ・山吹造り ・砧巻き ・生チリ ・焼霜造り ・千草巻き ・翁造り ・生姜〆 ・天城和え ・酢洗い ・湯引き ・・・ 

 

などなど、さらっと思いつくだけでも、2030は出てきます。 

 

 

 

これが向付から焼物、揚物、煮物、そして出汁を仕立てる使い方なんかを含めると、100や、そこらは完成形をしっかりとイメージできる料理として浮かんできます。 

 

こう言う仕事を経験してこその、冒頭の言葉。

 

「鮎の料理に百珍有れど・・・」に、なるわけです。 

 

正直言って、百珍の中に含まれる料理も塩焼きに負けず劣らず旨い仕立て方も、幾つもあります。

 

でも、そう言う一品を全て味わってきて最後に辿り着くのが塩焼きと言う事です。 

 

最初も、最後も分からない駆け出しが使う言葉ではないのです。 

 

と言う事で、少し上から目線の、偉そうな記事になってしまいましたが、百珍を軽んじる傾向には疑問を感じます。 

 

最後の最後に、塩焼きに辿り着く。 

 

 

そんな豊かな食の人生を歩んでみてはいかがでしょう。