成長の場 <姿造りの卸し方>

アジの姿造りと言うと、ゼイゴも鱗も、そのまま。

 

頭付でざっと卸して、皮を引いたら適当な大きさに切り付けるだけ。

 

そんな造り方が、巷では当然の様に行われていますが、武内は全く賛同できません。

 

と言うのは、やはり皮を引いた時にまな板が鱗だらけになるのは許せるものではありませんし、仕事として非常に汚く感じます。

 

ゼイゴを頭の後ろの方まで丁寧に取り去り、鱗も丹念に取り除いて、それから仕事に取りかかります。

 

当然と言えば、当然の事なのですが活造り風の魚屋仕事が、和食の料理人の中にも蔓延しています。

 

そして姿造りと言うと、土佐流の造り方では下身を腹骨に突き抜けて卸し、上身は腹骨の上を傷つけない様に、三枚に卸してから中骨の水洗いに進むのが基本です。

 

 

ただし、小さなアジなどでは腹骨の上を身を漉き取る様に卸すと、食べる身が少なくなるので、上身の方も腹骨を突き抜けて卸してしまう変形の卸し方をしています。

 

姿で盛り付ける時に、表側から見て1本の魚になる様に卸すのが基本です。

 

基本を崩すには、相応の理由がありますし、その後の盛り方のフォローもあります。

 

でも、日に十本近く、十本以上のアジを他の魚と同時に進行して、しかもお客様に見た目以上に、味わいやボリュームで満足して頂くには今の方法がベストと判断しました。

 

このやり方でも、結構な時間を費やします。

 

でも、そこには別に短縮する手法があります。

 

下身なら下身だけを続けて卸す、そして上身なら上身だけを続けて卸す事です。

 

 

同じ動き、同じ仕事を続けることで時間は短縮できますし、技術的にも上達が速く時間の短縮になると言う訳です。

 

仕事は常に学びであり勉強ですし、職場は成長の場です。

 

54歳になっても、まだ成長しています。

 

まだまだ、これからです。