本当に満足? <カツオの塩たたき>

さて、最近は塩たたきが好き、なんて言うお客さまに良くお会いしますが・・・

 

実際、土佐料理の専門店に居た時でも、「塩たたき」と言うメニューは10年以上居て、1回もお出しした事がありません。

 

と言うのは、やはり土佐料理の基本は、あのポン酢醤油・・チリ酢にあると言っても良いぐらいですから塩たたきはその前段階、

 

中途半端な位置づけでしか無いからです。

 

我々が食べても、塩で食べるよりもチリ酢で食べる方が数倍、美味しく感じられますが、それも好みの問題かとも思います。

 

本当に鮮度の良い白身の刺身を塩で食べる時とは、我々的には全く意味が違う食べ方なのです。

 

 

とは言え、塩たたきに付いて、少し解説しておきましょう。

 

土佐流の鰹のたたきでは、チリ酢で召し上がる時でも、実は塩を使います。

 

鰹の節に塩を振ってから炙るとか、幾通りかの手法はありますが、基本では炙ったあと、水に漬けず刺身に造って塩を振ります。

 

その時に馴染ませるように、包丁の腹の部分で叩いてやったり手のひらの部分で押さえてやるのも、細かい仕事ですがやるとやらないとでは、随分味わいに差が出ます。

 

そして、余分な塩を流すようにチリ酢を回しかけますが、この行程を無くし、最後にまた塩を振ってお出しするのが塩たたきです。

 

 

最初に馴染ませる塩と、仕上がりに使う塩を使い分けたら同じ塩を使うよりは、また違った味わいを感じるかもしれません。

 

最初は煎り塩で馴染ませて、後の塩は粒の大きなガリッとする塩など。

 

考えると、確かに面白い提供法はありそうですが、やはり柑橘の酢が利いていないと、武内などは物足りなく感じます。

 

土佐の人が良く言う、

 

「酢がきいちゃぁせん」って言う一品になってしまう訳です。

 

中途半端な解説でしたが、塩たたき自体が、武内の中では中途半端な造り、仕立て方と感じてしまっています。

 

やはりチリ酢をかけてこその、完成形。

 

 

完成前の、中途半端な状態が塩たたき、もちろん・・・

 

好みの問題ですけど。