長く楽しむ <南蛮漬けのお話>

南蛮漬けはご飯のおかずと言うよりも、酒の肴としての価値が高いように思われますが、保存食として冷蔵庫に入れておくと重宝する一品です。

 

小鯵などの小魚で、仕立てるのは良く見かけることと思いますが、我々はむしろ魚の切り身で仕立てる事の方が多いです。

 

と言うのは、やはり骨がない方が食べやすいから。

 

また、刺身用の魚や出物の魚で仕立てることを考えると自然な流れです。

 

さて、魚の切り身は食べよい大きさにカットしたら、塩・胡椒を当たります。

 

 

薄めの下味で構いませんが、下味に塩を利かせておかないと、旨味が乏しくなります。

 

特に肉・魚は下味の塩。

 

お忘れなく。

 

そして小麦粉を叩いたら、熱した脂で程よく揚げます。

 

小魚で仕立てるときは、骨までしっかりと揚げて食べやすくしますが、切り身のときは、さほど考えずとも火が入っていれば、だいたいはOKです。

 

ただし揚げが甘すぎると、酢に漬けた後で表面がだらっとしますから、あくまでも程よくと言うところで。

 

揚げた魚の切り身をバットに移して、熱々の南蛮酢を注ぎます。

 

 

炒め物よりもやや薄めに切った玉葱を入れておいたり、長葱の炙ったものを入れておくと、この時に程よく火が通ります。

 

我々が仕立てるときは、極薄の玉葱のスライスを、しっかりと水に晒して布巾に包んで絞ったものを使ったりしますから、冷ました酢で漬ける時の方が多いのですが、それはお好みでどうぞ。

 

南蛮酢の割合は、ざっくりと書いておきましょう。

 

出汁:450cc

酢:270cc

味醂:270cc

淡口醤油:90cc

砂糖:少々

 

プロ用の割合ですから、砂糖を控えて味醂が多目です。

 

 

味醂の方が高くつきますから、砂糖に変えても良いのですが、味醂の甘味の法が断然上品ですから、酒の肴の時は味醂を使って欲しいのが我々の認識です。

 

南蛮酢の中には、輪切りの鷹の爪を加えて火にかけてください。

 

以上が南蛮漬けの仕立て方です。

 

案外、簡単で美味しいのがこの料理。

 

魚でなくとも、鶏のささ身なんかでも美味しいものが出来ます。

 

ぜひ、お時間のあるときにでも仕込んでおいて、少し長く楽しむ一品にしてはいかがでしょう。