相乗の旨味 <鯛茶漬け>

鯛茶漬けの仕立て方も、職人によって色々な流儀、パターンがありますが、武内の仕立てる鯛茶漬けは、二種の旨味を組み合わせ、相乗効果、複合効果でより味わいを高めた仕立て方をしています。

 

本来、鯛の切り身を胡麻醤油で絡めて、ご飯の上に載せ熱々の番茶を注ぎ、蓋をして、しばし蒸らしたら完成と言うのが最も基本的な仕立て方です。

 

薬味に個性を出し、番茶にも一工夫して、もしくは出汁に変えてとか、胡麻醤油の味わいにも隠し味醂や卵黄など、職人によって枝葉はありますが、その根本は殆ど変わりません。

 

武内も、その根幹からは決して逸脱する事無く、より坐唯杏らしい仕立て方を目指しました。

 

では、どんな仕立て方かと言うと・・

 

 

切り身と叩いた身を使います。

 

切り身は普通に胡麻醤油に絡めてヅケの様にします。

 

叩いた身は、胡麻や僅かな柑橘酢、山葵などと共にヅケにしておきます。

 

1~2日、寝かせたしっかりしたヅケには別趣の味わいが生まれます。

 

この二種を、ご飯の上に載せて熱々のお茶を注ぐと言う仕立て方です。

 

フレッシュな切り身のヅケと、熟成の豊富な旨味が生まれた叩き身のヅケから違った旨味が滲み出て相乗効果を為し、より旨味が増幅します。

 

 

とは言っても、元々が同じ魚なので違和感はありません。

 

鯛の旨味をトコトン味わう、幅や奥行きのある鯛の出汁が存分に楽しめます。

 

春は桜鯛の季節。

 

今の時季は豊富に鯛の身が使えます。

 

ぜひ一度、お試しになってはいかがでしょう。