高等技術 <竹細工>

「竹細工」などと言うと、竹で作った笛や、竹とんぼなどを思い浮かべられると思いますが、そんなたいそうな物でもありません。

 

ですが、土佐流・活け造りを習った際には、竹細工の仕事かと思うぐらい、専用の竹串や、竹ひごの様な小物を作って、土台となる頭付の中骨に化粧を施しました。

 

魚の頭を左に向けて、腹を手前に置いたときに上になる方の身は、中骨に穴の開かないように、腹骨の上をきれいなカーブになるように卸し、裏側の身は、腹側の骨まで身の方につけて無駄のない様に卸します。

 

その中骨を鰓と内臓を掃除して、腹の中まできっちりと水洗いしてから竹細工の出番です。

 

 

 

薄く削った、細い竹串を尾びれの中に差込み、ひれをピンと張ります。

 

胸びれの根元には、やや太目ながら三角形の短い串を削り上げて差込み、胸びれが魚体に沿って寝てしまわないように、ツボに嵌めて打ち込みます。 

 

同様に腹びれ、尻びれにも串を打ち込みピンと張り上げたら、背びれの頭から二本目の太いひれの後ろから、細く削り上げた竹ひごの様な串を打ち込み裏側に出して背びれが起きるように、反らして裏側の中骨に止めてひれ張りの仕事が完了です。

 

最後に頭を支える太い広めの竹べらのような串で頭を、土台にするキャベツや大根に止めて、尾びれを立たせる串を打ち込んで土台が完成します。

 

 

厳密に言えば、土佐流の活け造りは鱗付の皮を中骨に残すように卸して皮も盛り付けの土台に使いますが、今回の仕事は裏側の身を刺身に使い、表側の身を焼物としたので、鱗は最初に取り去りました。

 

鱗を取り去り、皮付きで三枚に卸す方法は姿造り。

 

土佐流の造り方としては、活け造りと姿造りは、ここで区別します。

 

ひれがきちんと立つか、串を打った後にだれてくるかは、串の削り方や打ち込み方で、まったく違う仕上がりになります。

 

竹細工の仕事と表現したのは、串を削るときにこそきちんとした技術が必要な仕事だからです。

 

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