運と縁とタイミング <鰆の兜焼>

先日、大きな鰆を仕入れました。

 

鰆と言う魚は、非常に身が脆く、ちょっとした扱いで身が割れます。

 

今日の品は特上の部類だったので、ほぼ心配は不要でしたが、それでも一番最初の集中力がある時点で、三枚に卸しました。

 

鮮度が良ければ刺身にしても、もちろん旨い魚ですが、今回は花見のお席に焼物で使うつもりです。

 

さて、その鰆ですが、兜・・つまり頭が格別に美味しい魚でもあります。

 

脂の乗ったカマ付近の身や、頭の後ろの筋肉質の部分、すぽっと外れる頬肉など。

 

それぞれに非常に魅力を持った味わいが感じられる一級品です。

 

鰆の兜は、煮ても美味しいですが武内の認識では、焼物に尽きます。

 

 

酒と醤油の割醤油を掛け焼にしながら、味わいと香りを乗せて仕上がりに叩いた木の芽をまぶす。

 

今の季節の醍醐味と言える一品です。

 

とは言え、鰆の兜となると、なかなか沢山は仕入れられません。

 

天然真鯛の様に、何にでも使いまわしが利いて単品メニューでも、どんどん注文が来る、枚数を使う魚だと兜も沢山出ます。

 

ですが鰆の様に、あまり多くの方に美味しさが知られていない魚だと、使う本数も限られてしまうのです。

 

仕入れた当日は、この鰆の兜がご用意できます。

 

こういう日に、丁度良いタイミングでご注文になられる方。

 

実際、幸運だと思います。

 

美味しい食事も、運と縁とタイミングが必要なのです。