煮汁はスリリング <中華風・魚の醤油煮>

さて、中華風の煮物と言う事ですが、本式の名前は何と言うのか、 

 

醤油での煮込みなんで「紅焼」でいいのだと思います。 

 

「紅焼」でホンシャォなんて言いますね。 

 

早速作り方に参りましょう。

 

 

魚の切り身、もしくはアラを用意します。 

 

青魚の切り身、鯛や鰤のアラ、穴子や鰻でもこの煮物には良く合います。 

 

まずは湯通しして、鱗や血合、汚れを綺麗に取り去ります。

 

 

 

鰻や穴子の場合には、皮目のぬめりを取り去る方法もありますが敢えて残す方法もあります。 

 

ぬめりが旨味と言う考え方ですね。 

 

出汁が濁ったりしますから職人の中でも神経質な人や、仕上がりに澄んだ出汁が必要な場合は、綺麗にぬめりを束子で取り去ってしまします。 

 

さて、そこに水と酒、昆布を突っ込んで、醤油をそうですね、1/5量ぐらい加えたら、お好みで味醂と砂糖を加えます。 

 

上品な味醂の甘味だけを仄かに利かせる方法もあれば、入っているかいないか分からない位に砂糖を加える方法もあります。 

 

また、全く甘味を加えずに仕上げるのも、それはそれで美味しいのですが、実は味醂を加えないと炊き上がった魚が、とても扱いにくくなります。 

 

魚の切り身に適度な締りをもたらす、味醂の効果と言うのは絶大で、使わないとアラ煮なんかを炊いても、盛りづらくてかなり苦労します。 

 

砂糖を加えずに醤油の半量から1/3量、味醂だけを加える事にしておきましょう。 

 

 

 

そして強火で沸騰させるまで、火にかけて出てきた大きなアクを取り去ります。 

 

最初のアクは、害でしかありません。 

 

出汁が濁って雑味や生臭さの元になります。 

 

綺麗に取り去って下さい。 

 

そして火を弱火に調整して、火が通るまでコトコト煮ましょう。 

 

その間に香りづけの油を用意します。 

 

武内が作る時は、やはり和食の料理の延長として考えるので大豆の白絞油を使いますが、ラードを使っても風味は良いです。 

 

この辺はお任せします。 

 

胡桃油やピーナッツ油を使って、軽い風味と上品なコクを出しても良いですし、ラードを使って濃厚にどっしりした風味の油を仕立てても美味しいです。 

 

さて好みの油を火にかけて、ニンニクやホールの山椒、唐辛子や葱の青い所、生姜などを加えて油に香りを移します。 

 

焦がす所までやると、風味が落ちますから弱火でじっくりと抽出する様にすると良いです。 

 

 

 

そしてこの油を、煮物の煮汁の中に加えたら完成です。 

 

ここから、またじっくりと煮込む方法もありますが、日本人の感覚ですと、アラ煮の様に切り身の中は真っ白で魚本来の味わいが堪能出来て、しかも風味豊かな旨味の煮汁が絡んでいるのが好みに近いと思います。 

 

最後に豆腐や葱などを、煮汁の中に入れて一緒に温めたら一品としても完成度が高くなりますね。 

 

と言う事で、本日は中華風の魚の煮物をお伝えしました。 

 

油が表面に張って、とても熱くなります。 

 

食べる時は火傷に注意して召し上がって下さい。