未来へ、基礎いっぱい。 <包丁の研ぎ方Ⅰ>

先日、お客様との会話の中での疑問が印象的でした。

 

それは「包丁をどこまで研いだら良いのか分からない」、と言う事。

 

まず包丁を研ぐ際の行程を、大まかに言うと研ぎしろの部分に砥石を当てて、刃先にカエリが出てきたら、カエリを取り去って終了です。

 

行程で言えば、これだけの事なので、まずピタっと研ぎしろの部分が砥石に当たるようにします。

 

研ぎしろとは和包丁で言うと刃先に向かって数センチ幅で斜めになっている部分。

 

分かりづらいですね。

 

画像に斜線を入れてみました。

 

 

 

きちんとした、包丁の状態を維持するのは、長い時間をかけて大変な事ですが、研ぎしろを乱してしまうのは一瞬の事です。 

 

だから、よほど信頼している人間にしか、自分の包丁は研がせません。 

 

砥石はきっちりと水に漬けて水を吸わせておきます。 

 

右手の親指と人差し指で刃を挟むように持って、柄を握ります。 

 

研ぎしろの部分をピタッと砥石に当てたら、刃先に近い所を左手の指で押さえます。 

 

左手を添えた部分が研げていきますから、切っ先から根元まで、満遍なく左手を添える様にして、研ぎます。 

 

大事なのは砥石に当たっている角度です。 

 

この角度がぶれてしまうと、研ぎしろが平面で無くなってしまいます。

 

球面と言うか、弧に近くなると、それが俗に言う「丸ッ刃」です。 

 

弧に近くなればなるほど、刃先の角度は鋭角から鈍角になります。 

 

一瞬は、良く切れる様な錯覚に陥りますが、すぐに切れなくなり切れ味も、ドンドン鈍っていくと言うわけです。

 

 

 

右手は力を入れずに、角度を保つ事だけを念頭に置いて下さい。 

 

そして砥石全体を使うようにして前後に包丁を動かし、研いでいきます。 

youtubeなんかで、検索すれば研ぎ方自体は、沢山出てきますから参考になさると良いでしょう。 

 

そして、冒頭の質問、どこまで研げば良いのか。 

 

研いだ裏面から刃先を指で触ってみます。 

 

きちんと研げていれば、刃先にカエリと言う引っ掛かりが出てくるんですね。 

 

これを裏から研いで取り去ってやったら、包丁研ぎは完成です。 

 

裏研ぎの仕方も動画で出ていますが、これも左手を置いた部分が研げます。

 

なるべく刃先に近い所に指を置いて、浮かさないように包丁全体を砥石にピタッと付けて前後と言うよりは、包丁の切っ先から根元に向かって動かすように研いでいきましょう。 

 

そして刃先を指で確認して見て、カエリが無くなっていれば、切れ味が戻っているはずです。 

 

この裏研ぎを包丁全体でと、思う余りカエリが取り去られていない状態で包丁を研ぎ終える人が多いですね。

 

 

 

このカエリが取れないと刃はつきません。 

 

刃先に近い所に左手の指を置く事ですよ。 

 

と言う事で、ざっと説明しましたが、ん~~、やはり、少し難しいのかもしれません。 

 

実際に、やってみてと言うよりも、実際にやっているところを、しかもきちんとした人間が、きちんとした和包丁を研いでいるところを見るのが必要でしょうね。 

 

もし、ご希望の方がいらしたら、坐唯杏カウンターで実演しましょう。 

 

お気軽に仰って下さい。