心の奥が染まる味 <蕗飯>

ここ最近、炊き込みご飯の仕立て方など、ご飯に関する記事が多くなっていますが、年齢を重ねるに従い素朴な食事の和食の真味と言うか、しみじみとした旨味に心が動く様になりました。

 

特に春の季節は、グリーンピースのご飯や筍ご飯など、見た目にも華やかで、香りにも惹かれるご飯が多い中で、その味わい・・

 

食べた時に、心の奥に届くような滋味のこそ・・

 

えも言われぬ感動があります。

 

この「飯(ふきめし)」も、そんな一品のひとつ。

 

見た目にも鮮やかな色合いで、白いご飯の中に緑色の刻んだ蕗が彩りを楽しませてくれます。

 

 とは言え、食べた時に感じる仄かな苦味と言うか、蕗の持つアクセントが絶妙に心を揺さぶる。 

 

決して子供の頃には感じられなかった嗜好です。 

 

 

 

さて、蕗はまな板の上で塩を振り板ずりします。

 

たっぷりの湯を沸かしたら、板ずりした蕗を湯の中にきっちりと沈めて茹でます。 

 

このときに火の通し方が甘いと、あくが回って黒ずんできますから、湯に沈めて、また再沸騰する位まできっちりと茹でてください。

 

茹で終わったら、冷水にとって皮を剥きます。

 

太いほうから少しずつ皮を起こして、一つにまとめたら一気に剥き更に細いほうからも、残った皮を剥きさります。 

 

その蕗を小口から刻んで、塩味ご飯の炊き上がり・・蒸らす前に放り込みます。

 

レシピは、これだけ。

 

塩味ご飯は、昆布出汁に塩でも良いですし、鰹出汁に酒、味醂を僅かに加えて塩で調味した出汁ご飯を炊いても良いです。

 

 

 

炊き込みご飯は、米から炊くのが本筋で素材の旨味や風味が生米から一緒に炊く事でご飯に移り、本来の味わいを楽しめる。 

 

そんな事を、当通信でもお伝えしていますが、蕗と言う食材の持ち味はそのシャキシャキした食感にも大きな比重があります。

 

これが一緒に炊き込んで、へナッとした食感では台無し。 

 

食材によって、炊き方を使い分ける。

 

蕗飯は、その良い例です。 

 

という事で、季節には一度は楽しんで頂きたい「蕗飯」。

 

ぜひぜひ、今夜当たりいかがでしょう。