簡単美味の1本多彩 <大根の漬物・三種>

樂旬堂・坐唯杏でも大根の漬物は常時、在庫する様にしている中心的な一品です。

 

あの歯応え、ツンとする辛味がある物も、また瑞々しい水分から甘味を感じる大根もあり、その場、その時、その大根によって様々な漬物へと仕立てられます。

 

最も、標準的で素材の味わいを直球で味わえるのが塩漬けです。

 

「塩漬け」と言っても、ご家庭の様に塩を振って昆布と鷹の爪を加えて重石をする・・そう言う、レシピを採用してはおりません。

 

大量、かつ一定の味わいに仕上げる工夫としましては、調味液漬けとするのが簡単な方法ですし、味のムラもなく発酵による味わいの変化にも、すぐに対応できて理想的な手法です。

 

大根は、縦にいくつかに包丁を入れて細長いサクにします。

 

その状態で、薄い塩を当てて干してしまう事もありますが、鮮度の良い水分の豊富な大根なら、糠漬けの塩ずりのように塩を揉み込んで、しばらく置いてから塩水に漬けます。

 

その塩水に昆布や柚子、鷹の爪を加えて半日ほど漬けたら、充分に食べられる浅漬けが完成します。

 

塩の濃度は23%ほどが目安で、長く漬けるなら薄くしてサッと漬けて、すぐに食べるなら、やや濃いめにしておきます。

 

 

その辺の加減は、何度か作るうちに簡単に身に付きます。

 

塩漬けの他にも、樂旬堂・坐唯杏で良く仕立てるのが醤油漬けです。

 

塩を揉み込んで、しばらく置く所までは一緒で、その後・・出汁に漬けます。

 

出汁は合わせ出汁で、出汁を5に対して、醤油を1と言うのが基本的な割合で、その変化として、味醂を加える物や砂糖や酢などと、変化をつけます。

 

そして、案外・・知られていないのが「狩場漬け」「炊き出し漬け」と言われる味噌を塗る手法です。

 

ほんの小一時間でも、それなりに楽しめる漬物と言う事で、狩りに出かける前に味噌を塗って置けば、狩場で食べられる。

 

 

 

炊き出しを始める時に仕込んでおけば、ご飯が炊きあがる時には食べられると言う意味で、この名があります。

 

塩を揉み込んでしばらく置いた大根を、水で洗い水分を綺麗に拭き取ったら好みの味噌を適量塗り付ける。

 

ただ、それだけの漬物ですが、実に趣のある味わいが楽しめます。

 

また、2~3日置いても、それなりに味が乗って来て美味しく食べられるのも嬉しい漬物です。

 

この三種に限っては、今までも何度もお伝えしてきた手法ですが、あらためて良い素材を仕入れられた時には、お伝えしたくなる・・簡単で、しかも優れたレシピです。

 

 

 

ぜひぜひ、スーパーや八百屋さんなどで、瑞々しい大根を見かけたら思い出してお試しください。

 

簡単な割には、非常に美味しいと言う、嬉しいレシピですから。