幽柚白書・焼物が香る <柚庵焼>

柚庵焼をご紹介する前に幽庵焼を、ご説明しなくてはいけません。

 

幽庵焼は江戸時代の茶人で、食通でもあった北村祐庵(堅田幽庵)が創案したとされる焼物の手法です。

 

現在、職人の間で一般的に用いられる割合としては、三同割(さんどうわり)と言う、酒:味醂:濃口醤油を111で合わせたタレに魚の切り身や、時には鶏肉などを漬けて焼きあげる手法です。

 

濃口醤油ではなく淡口醤油を使うと「白幽庵」、他にもこの手法が基になって最近では幽庵焼にした魚の切り身にチーズや柴漬けを載せる手法もあります。

 

基本的には、この三同割のタレに漬けこんだ物が幽庵焼ですが、実はこのタレに柚子やカボスなどを加えて、柑橘の香りをつけると言うのが元々の形でした。

 

 

 

スライスした柚子を浮かべたタレに薄塩を当たり、水分を抜いた魚の切り身を漬けこみ、丁度良い味乗りの時に引き上げて焼きあげる。

 

これが、今では幽庵焼と区別される様になった柚庵焼です。

 

読み方は、同じ「ゆうあんやき」ですが幽庵焼と柚庵焼は我々の間では区別された焼き方の手法です。

 

その柚庵焼ですが、今回の御節重詰には久しぶりに、この手法を取り入れた焼物を詰める予定です。 

 

魚はマカジキを選びました。

 

しかも、腹の大トロ部分だけを集めて貰って、脂もきっちりと乗って食べて1番美味しい部分を使います。

 

 

 

 

また柚子を使っている所を強調するのに、最後に柚子スライスを切り身の上に乗せて炙りなおして仕上げます。

 

柚子の香る、醤油の香ばしい焼物。

 

脂があるから焼き上がりの色艶も最高に仕上がる。

 

ぜひ、お召し上がり頂きたい一品です!