いよいよ公開!九つの絵 ・・「イギス」のお話

武内が厨房の世界に入る少し前までは、土佐の魚「クエ」と言っても誰も分かる人はいませんでした。

 

地元の人にだけ、こっそりと食べられている庶民の魚だったからです。

 

もちろん、そのお値段も庶民の味方。

 

Kgあたり数百円と言う価格で取引されていたと言うから驚きです。

 

 

 <クエ>

 

 

それが、大々的に「幻の魚」としてメディアに取り上げられて、一気に価格は高騰しました。

 

バブル期のインフレと相まって、最高の価格をつけた時期ではkgあたり1万円以上の値段で取引されていた超高級魚です。

 

クエが超高級魚となり、地元の人がクエに手を出さなくなります。

 

それは東京や大阪に出荷すれば、大金が手に入りますから当然の事です。

 

 

<イギス>    

 

それでも地元の人がクエを食べたい時には、この魚を活用します。

 

真クエに比べると、若干・・脂乗りが少なかったり大型のものが獲れなかったりするのですが、それでも味わい的には充分に匹敵する鍋が味わえます。

 

それが、この魚「イギス」です。

 

正式には「ホウセキハタ」と言うのが標準の呼び名です。

 

いずれにせよ、クエに匹敵する味わいを1/21/3の値段で楽しめるこの魚。

 

実に重宝します。

 

 

さてさて、そうは言っても、やはり「真クエ」が食べたい・・と言うのが人情です。

 

実は、かねてから仕入れの話を進めています。 

 

東京で食べられる「クエ鍋」などと言うのは、殆どの場合は武内から見ると物足りない物ばかりでして、

 

と言うのは、養殖の23kgのクエでクエ鍋と言うのは論外としても、天然物でも35kg・・・いや7~8kgぐらいまでは、まだまだ少年期としか感じません。

 

 

クエが真価を発揮するのは、以前より何度もお伝えしていますが10kgを超えてからです。

 

むっちりした身の中に豊富に含まれる脂質、顎や唇の所にぼてっと付いたゼラチン質の旨味を味わったら、そんな赤ちゃんクエ、少年クエでは満足できません。

 

いずれ武内が、これこそクエ鍋。

 

正真正銘のクエの味わいと認める鍋をご紹介できると思います。

 

お楽しみに。