鯵(アジ)のお話

アジの語源は味が良いから・・と言うのは、我々職人の中でも通説になっています。

 

確かに秋刀魚や鰯など同じ青魚に比べると、ひと味勝る気もします。

 

アジの仲間は日本近海には多くて、一般的に「アジ」と言われる真鯵を筆頭にムロアジ、オアカアジ、シマアジなどが良く見かけられます。

 

ですが、土佐・室戸から直送で魚を仕入れる様になって、あらためてアジ類の魚の多さに気づきました。

 

アオカガミアジ、ギンガメアジなど、一般に知られていないアジ類の魚も非常に美味です。

 

 

さてアジ類に限らず青魚の特徴としては背面が青黒色に近く、腹面が白色です。

 

これは、上空から鳥類の襲撃を受けやすい時に海の色に紛れる為。

 

海の中では下層からの攻撃から身を守るための、保護色になっています。

 

またアジ類の大きな特徴は、その両側にある稜鱗(りょうりん)です。

 

 

我々の間では「ぜいご」とか「せんご」「ぜんご」などと呼ばれますが正式には稜鱗とか盾状鱗と呼ばれます。

 

アジの栄養価、特にビタミンB群は皮目に多いため、このぜいごをしっかりと取り除き、皮ごと食すのが理想的です。

 

またタンパク質が非常に豊富で、20%以上も含まれている事に加えて、タンパク価、人間の体の中で合成できないタンパク質のバランスを示した値は卵や蟹に匹敵する100」を示しています。

 

また頻繁に耳にするDHAIPAの他・・タウリンも豊富でその効果は、血栓防止、脳機能維持改善、動脈硬化予防、肝機能強化、ガン抑制と大いに食べるべき食材のひとつです。

 

ただし、その効果のひとつにアレルギー抑制があるものの、食べ過ぎるとアレルギーの反応が出る場合もあります。

 

 

美味しいからと言って、食べ過ぎには注意が必要です。

 

また、先日樂旬堂・坐唯杏でもお出ししましたがギンガメアジの中にはサンゴ礁で育つとシガテラと言う自然毒をもつ個体もあります。

 

信用できる仕入れ先、信用できる料理屋で召し上がる事をオススメ致します。

 

余談ですが、高知出張の際は2kgにも及ぶ真鯵の刺身を頂きました。

 

大きな魚が大味だの、繊維が粗いだのと言う方に目隠しで食べさせたいです。

 

目隠しを外した時の絶句が目に浮かびます。