サエズリのお話Ⅱ

サエズリと言うのは鯨の舌です。

 

厚い硬い皮に覆われていて、中は脂身です。

 

調査捕鯨で捕獲されるイワシクジラの物が入荷しましたが、イワシクジラだと、まだ使いやすいです。

 

これがミンクだと厚みも無く、皮を掃除したら幾らも取れない時があります。

 

それは単に鯨の大きさの問題でして、ミンクの様な小型の鯨だと当然ながらサエズリも小さくなると言う訳です。

 

ただし、ミンクの場合は小さな鯨の割に食欲が旺盛で、生息域がかぶっているナガス鯨や白ナガス鯨が増えないと言う原因にもなってます。

 

 

 

だから白ナガス鯨なんかは、調査捕鯨にあっても1頭も捕獲されません。 

 

でも、ご存知の様に白ナガス鯨が最大の鯨ですから、この鯨のサエズリなんかは厚みもあって絶品だったと、武内も師匠から聞いてます。 

 

さて、このサエズリですが、茹でて酢味噌で食べるのが一般的な食べ方で、あとは今回の様にハリハリ鍋に加えたりします。 

 

今回の仕入れでは、1.8㎏とか少ない量でしたが、武内の若い頃なんかだと、10㎏とか20㎏とかのケース単位で仕込みをしていました。 

 

まずは大きなまま、どんどん茹でてしまい表面の厚い皮を包丁で

取り去り、柵にしてさらに茹でる。 

 

この時に出る皮の部分も、味噌で煮込んで使いますよ。 

 

そして昔のサエズリなら、殆どが真っ白い脂身の部分で、全てがサエズリとして使えましたが、最近の品は赤身の部分がどっさりとついてます。 

 

肉が付いてる方がお得な感じもしますが、実は牛タンのタン先やタン元なんかと同じように、赤身が付いてる所の方が価値が低かったりします。

 

 

 

肉の部分が付いてると、落として皮の部分に混ぜて煮込んだりしてました。 

 

さて肝心の味わいなんですが、好きな人は好きです。 

 

脂の食感なんで、豚肉の脂身や霜降り肉の味わいが好きな方なら

美味しく感じる味わいだと思います。 

 

とは言え、鯨の脂分は、魚の脂の成分に似てますから、肉の脂身とは若干違うとも思いますが。 

 

これを言葉で説明するのは、なかなか至難の技の様です。 

 

ぜひ一度召し上がってみて下さい。

 

 

武内は酢味噌よりもハリハリ鍋に入っている方が好きかな。 

 

 

ぜひ、機会があれば、食べてみて下さいね。