中庸の一品・船場汁

船場汁と言うのは、骨付きの塩サバと大根を潮に仕立てたものでして。

 

汁と言うからには、出汁を吸う事が前提ではありますが、その仕立て方は汁と煮物の中間に調えるのが正式な味付けです。

 

汁物とご飯、一汁一飯を礎にした一品なので、この様な味付けになるのですが・・・

 

船場と言う土地は肉体労働の作業に従事する人が多く、食べる事に時間を取られない、さらに塩分の補給、低原価と言う理想的な一品だった訳です。

 

船場汁には口伝の仕立て方がありまして、大根の茹で汁を煮汁に加えると味わいが良くなると言うのを、若い頃就いていた親方から聞きました。

 

また大根を茹でる際には、切り付けた後には水に晒すな・・との、教えもあり、瑞々しい大根の水分と風味を、そのまま汁に反映させるのが旨い船場汁の仕立て方です。

 

夏の時季・・・季節的には、鯖が多く出回ると言う事はありませんが、

塩サバなどは冷凍物の売り場には、常にあります。

 

時間が無い時に、簡単な食事をする。

 

 

 

暑さでたっぷりと汗をかく・・と言う人は、取り入れてみたい献立だと思います。

 

 

さて、船場汁の作り方です。

 

塩を回した鯖のアラ、もしくは塩鯖のアラを湯通しし、汚れや鱗を掃除します。

 

昆布と酒を加えた水で、鯖のアラを煮出して旨味を引き出して下さい。

 

同時に短冊に包丁した大根を、サッと茹でて茹で汁と共に、加減しながら鯖のアラの鍋に加えます。

 

味付けは9分通り、塩のみ。

 

淡口醤油を香りづけ程度に加える方が柔らかい味わいとなりますが、淡口醤油を使うか、否かはお好みで。

 

味を調えたら、熱々の汁ごとお椀に盛り付けて、胡椒を吸い口とします。

 

以上、船場汁の仕立て方でした。