鍋仕事の原点=原点の鍋

独り暮らしをはじめた当時、揃えた調理器具といえば土鍋ひとつと

中華鍋ひとつでした。

 

殆どの料理は、この中華鍋で調理しました。

 

高校時代に中華料理屋でアルバイトしていた事もあり、自分で作れる料理と言えば、炒め物や旨煮系の中華料理しかありませんでした。

 

得意だったのは麻婆豆腐。

 

この一品だけは、何度も何度も作ったので手の込んだものから簡単なものまでレパートリーをいくつも持っていましたが、後は・・・

 

雑炊ぐらいのものです。

 

 

仕事の帰りに弁当屋さんで買ったおにぎりを自宅で、土鍋を使って雑炊に仕立てます。

 

そのまま食べても良いのですが、雑炊にすると量が増えて満腹感が増します。

 

熱々で食べられるのも嬉しいことです。

 

四畳半一間、台所と言うにはあまりにも貧弱なガスコンロの小さいのが一個と、流しがあるだけの簡素な設備で作れるものと言えば、そんなものでした。

 

 

野菜は大根だけは豊富にありました・・・と言うのは、桂剥きの練習を自宅でしていたからです。

 

 

親方も先輩たちも、そういう部分では非常に応援してくれていたので

古い包丁を安く譲ってくれたり、練習用の大根を持ち帰るのも許可してくれてました。

 

 

最初は、刺身のツマにするなんて、とんでもないような拍子切りの大根でしたが徐々に、細く打てるようになると雑炊にも調和して繊切りの大根雑炊は武内の日常の食事となっていました。

 

また中華鍋も、徐々にではありますが活躍するようになります。

 

それは煮物のレパートリーが増えたり、揚げ物や、油焼きのような料理を覚えて、自分で試してみたくなったからです。

 

中華鍋というのは、そういう意味では非常に便利な万能の鍋です。

 

鉄鍋で慣れていたので、未だにテフロン加工のフライパンには愛着が持てません。

 

上手に使えば、テフロンの鍋以上に活躍する応用範囲の広さがあります。

 

と言うのは、やはり一気に高温で調理する時などは、空焼きで熱々に出来る点です。

 

テフロンの鍋で、そんなことをしたら一発で加工がダメになりますから。

 

土鍋にしろ、中華鍋にしろ、現在では原点と言えるような原始的な道具かもしれませんが、その基本から出発したこと。

 

自分の料理人・人生の中では非常に役に立っています。

 

テフロン加工、ダイヤモンドコート、セラミックなど、現在では便利な鍋が

沢山出ていますが、ひとつ・・・

 

原点の鍋を作られるのを、武内は強くオススメします。