鶏のまむし丼

「まむし丼」と言えば、鰻のまむしが有名です。

 

炊き立ての熱々のご飯に挟み込んだ鰻の蒲焼の丼。

 

ご飯の中で蒸されて、ふっくらした食感と抜群の味わいが楽しめる仕立て方の傑作です。

 

その「まむし丼」を鶏肉で仕立ててみましょう。

 

ご飯の上に、そのまま焼いた鶏を乗せたものは「キジ丼」などとも呼ばれます。

 

その昔はキジ肉で仕立てていたのが、その名の名残ではありますが、現在ではキジ肉は、殆ど手に入らない食材となりました。

 

 

それでも、焼き鳥丼などと言う名前で飲食店のメニューに見かける事は多いです。

 

つまりは、それだけ人気の食材であり、メニューであるとも言えます。

 

その焼き鳥丼を、炊き立ての熱々ご飯に挟んで盛り込みます。

 

下手をすると乾いて水分が飛んでしまい、締まった食感になる鶏肉が実に理想的な状態で味わえます。 

 

さて、作り方ですが・・・まずは焼ダレを合わせます。

 

味醂:6に対して濃口醤油:4と言うのが、こういうときの基本的な割合です。

 

 

ただし味醂を大量に使うと、焼ダレだけで出費がかさみます。 

 

酒と砂糖で代用してもかまいません。

 

まずは味醂を火にかけてアルコールを飛ばします。

 

そこへ濃口醤油を加えてひと煮立ち。

 

それで冷まして使います。

 

沸かしてすぐ、熱々のうちだとタレが鶏に絡みません。

 

しっかりとタレを冷ましたら、鶏肉の厚みを揃えます。

 

胸肉でもモモ肉でも、お好きな鶏肉でかまいません。

 

 

余分な筋を掃除して、厚みを均等に揃えたら焼き始めましょう。

 

味を思い切り乗せるなら、生のうちからタレを絡ませて弱火で焼きます。

 

基本では白焼きしてからタレをかける・・と言うのが和食のやり方ですが、最初からタレをかけて丁寧に焼き上げるなら、それも味わいの良い手法です。

 

タレを三回ほど掛けながら、色よく焼き上げたら焼き上がるタイミングを、見計らってご飯を炊き上げます。

 

焼けた鶏肉の皮を外して、肉のほうを細く刻みます。

 

胸肉なら厚手のビニール袋に入れてすりこ木や麺棒で叩いてしまうのも筋がほぐれてパラパラになります。

 

皮は、やはり細く刻んで肉と共に焼ダレを多めに絡めておきましょう。

 

これで下準備は完成です。

 

大き目の丼にご飯を平らにならして、鶏肉を敷き詰めます。 

 

その時に山椒や胡椒を振っておくのも大人の味わいです。

 

そして上から、更に熱々のご飯を盛り付けて青紫蘇の細く刻んだものや

煎り胡麻を粗摺りしたものを上品に載せて完成です。

 

焼きたての鶏肉で仕立てると鰻の時とは、別の趣があります。

 

もちろん、鰻や穴子で仕立てるのも、それはそれでご馳走ですが身近に

ある素材で、ちょっと趣向を凝らしてみるのも日々の楽しみとしては

極上の悦びを感じられる事と思います。