トロロ芋のお話

トロロと言うと、やはりトロロ芋の事を連想すると思いますが、大昔、立ち食い蕎麦屋でトロロ蕎麦を頼んだら、トロロ昆布が入っていて、がっかりした事があります。

 

そんな詐欺みたいなメニューは滅多にありませんが、トロロ芋にも、幾つかの種類があります。

 

立ち食い蕎麦屋やチェーンの定食屋、ファミレスなどで、お目に掛かるのは、大抵の場合は長芋のトロロです。

 

トロロに使う芋といえば、4種類あります。

 

長芋、大和芋、つくね芋そして、自然薯(じねんじょ)です。

 

長芋はご存知の通り、漬物にしたり、千切りにしたりで居酒屋のメニューになってる、あの太くて長い芋ですね。

 

<画像はツクネ芋>

 

 

水分が多く、この芋は擂ってもネットリした食感は出ません。

 

むしろ刻んで使ったりして、その食感を楽しむには良い素材です。 

 

大和芋は、今日では品種改良の結果、棒状の物が多いですが、イチョウの葉の様な形をしたものが、昔は主流でした。

 

イチョウ芋とか手芋なんて言う呼ばれ方もありました。

 

長芋に比べたら水分が少なく、ネットリした食感と豊富な旨味を持つのは殆どこの大和芋だと思って間違いないです。

 

一般的ではない芋には、つくね芋があります。

 

この芋は関東では、殆ど料理屋でしか使われる事はありません。

 

ごつごつした丸い形で、大和芋よりもさらにネットリした食感の強い

高級・高価な芋です。

 

 

天然物の自然薯もありますが、これこそ今となっては希少なものなので、

定食屋や蕎麦・うどん屋では、滅多に出会う事はありませんし、自然の

産物なので細く形が不定形なので、使いにくいのも一般化されない

大きな理由です。

 

まして、細く長いために皮をきっちりと剥いて使うと食べるところが少なく

なるので多くの場合は髭根だけを取り去り、皮付きで卸します。

 

そのため色合いも非常に、食欲をそそらない…と言うデメリットがあります。

 

さて、四種類のトロロ芋をご紹介しましたが、安い定食屋、蕎麦屋・うどん屋で

出てくるトロロと言えば、殆どが前出の長芋です。

 

でも、長芋は刻んで食感を楽しんだり、漬物に仕立てて、そのしゃりしゃりした

食感を楽しむには、非常に良い芋ですが、ツユに絡めてネットリした旨味を

味わうには、全く物足りない。

 

 

ここは、やはり大和芋の擂ったものを贅沢に、たっぷり掛けた

トロロ蕎麦、うどんを楽しみたいのが武内の趣味です。

 

いつも通り、手前味噌になりますが、樂旬堂・坐唯杏では大和芋の

卸したものを使っています。

 

 

店に泊まった時など、ご飯を温めて、トロロと生卵に醤油を垂らして

掻きこむ美味しさは、独りの食事も楽しいものにしてくれます。

 

そこに、シラスなんか掛けたら、これまた最高でして・・・

 

話が脱線し始めました。

 

もし、ご家庭で気合を入れてトロロご飯を楽しむのであれば、2~3割の

麦を加えたご飯を炊き、擂鉢に皮を剥いた大和芋をすりこ木の様に

使って卸します。

 

卸し終わったら、丹念に滑らかになるまで摺り、濃い目の出汁に、

濃い目に溶いた味噌の合わせ出汁を加えて伸ばします。

 

鶏の卵でも、ウズラの卵でも最後に割り込んで麦とろ飯を楽しんで

下さい。

 

麦の素っ気ない、ぱさっとした食感がトロロと抜群の相性となるのは

皆さんご存知の通りです。

 

  → トロロ汁 のページにはさらに詳しいご説明があります