快感さつま芋・・・<丸十の摺り流し>

さて、さつま芋の摺り流しなのに、「丸十」なんて言う聞いた事の無い言葉が添えられていますが、和食の世界ではさつま芋の事を丸十(まるじゅう)と呼んだりします。 

 

○の中に十と書いたら、江戸時代は薩摩・島津藩の紋所です。 

 

それに因んで、さつま芋の事を丸十と呼ぶのです。 

 

さて、早速さつま芋の摺り流しを紹介しましょう。 

 

このレシピは、やはり修行時代に料理顧問をやられていた日本料理研究会の重鎮だった先生から習ったものです。 

 

普通、摺り流しと言うと蒸して裏漉してから出汁で伸ばして・・と言う行程で作るのですが、このレシピは斬新で画期的です。

 

 

 

まずはさつま芋を大根おろしの要領で生のまま摺り卸します。 

 

そして、鶏のスープと牛乳を半々ぐらいで割った出汁を沸かしておいて、そこに加えます。 

 

元々、さつま芋は澱粉の宝庫です。 

 

素材の持つ澱粉で、かなりとろみが付きます。 

 

丁度良いぐらいのとろみに仕上げて、塩と淡口醤油、隠し味に京都の白味噌を少々、と言う感じで吸物ぐらいの味を調えます。 

 

トロミが掛かってからでは、味が分かりにくかったらさつま芋を加える前に調える方がやり易いかもしれません。 

 

仕上がりに、黒胡椒をぱらっと振ったら完成です。

 

 

 

と言う、レシピを実は数年前に紹介しましたが、武内にも若さがあり、仕立てる料理も若々しい一面が感じられます。

 

スープ+牛乳には、全く拘ることなく、この一品は鰹出汁で仕立てても全然、問題はありません。

 

むしろ、スッキリした上品な旨味を感じさせてくれるのは鰹出汁で仕立てた時かもしれません。

 

スープ+牛乳と言う仕立て方は、小さなお子さんがいる家庭や、若い人たちには、抜群にウケる仕立て方です。

 

ぜひ!引き出しの中に二種類の仕立て方も、しまって置いて下さい。

 

そして出汁を仕立てながら、椀種を用意します。

 

 

 

さつま芋を小角に切って茹でてから吸物ぐらいの味で煮ておいたのを、中に入れると言うのが、さつま芋を使いましたと言う意味で、 

 

素材を召し上がる方に知って貰う為にも、よく使う手法ですが、豆腐、玉子豆腐、湯葉、みたいな柔らかい物が合います。

  

これだけのレシピで、普段はお目に掛かる事の無い様なさつま芋の摺り流しが出来上がります。 

 

ところが・・・このレシピでは実はさつま芋にもよりますが、芋の味わいよりも澱粉の成分が多くて、さつま芋の味わいが薄く感じる時があります。 

 

芋をこれ以上入れるととろみが付き過ぎる、状態です。 

 

そう言う時は、卸したさつま芋をガーゼに包んで一瞬、水に

晒して下さい。 

 

そしてキッチリと絞った物を使えば、澱粉が抜けて芋の成分が

残りますから、出汁に加えた時のとろみがかなり少なくなります。 

 

そして好きなだけさつま芋を加える、、、そのまま入れる時よりも

濃厚な摺り流しが完成します。 

 

水で晒す事により、濃厚に仕上がる。 

 

一瞬、理解に苦しみますが実際に仕立ててみれば歴然です。 

 

と言う事で、本日はさつま芋の摺り流しを紹介しました。 

 

そうそう、このレシピはジャガイモでも応用が利きます。 

 

ぜひぜひ、卸して加える・摺り流し、お試し下さい。