錦紙巻寿司

チラシ寿司は、寿司飯の上に彩りよく盛り付けて、その色合いや

味わいの調和を楽しみますが、錦紙巻の場合はその彩りを

巻物の中に凝縮します。

 

 

さて、錦糸玉子と錦紙玉子。

 

どちらも「きんしたまご」と読みますが、我々・・プロの職人の間では

意味が違います。

 

錦糸は刻んで繊切にした薄焼きの玉子ですが、錦紙は刻んでいない広いままの玉子を指します。

 

つまりは、この薄焼き玉子を海苔の代わりに使って、太巻きを作るのが錦紙巻です。

 

 

中の具は、一般的な太巻きと変わりません。

 

干瓢やら、椎茸の甘味、穴子や海老、桜でんぶや板ずりした胡瓜と

きっちりと揃えるのもご馳走感がありますし、

 

もう、その辺にある物…全てを有り合わせで仕立てても、味わいの良い錦紙巻が出来上がります。

 

 

例えば、昆布の佃煮や、ツナ缶のマヨネーズ和え、挽肉のそぼろや

鶏の唐揚を刻んだもの・・・などなど。

 

野菜ではアスパラやブロッコリー、青菜の茹でた物や冷凍物でも、

剥いた枝豆や、グリーンピース、ミックスベジタブルなどなど。

 

自由な発想で楽しめるのが、巻物の良い所かと。

 

 

ただし、錦紙玉子を焼く時にコツが必要です。

 

普通の薄焼き卵は、卵1個から何枚かの薄焼きを焼きあげますが、

卵を2個ぐらい使って、1枚から1枚半の厚い薄焼きを焼きあげる。

 

普通の薄焼きの厚さでは、巻物には耐えられないからです。

 

そして厚い薄焼き卵を焼き上げたら、巻きすの上に敷いて寿司飯を

奥の端3cmほどを残して薄く敷き詰めます。

 

 

具材は、手前から1/3ほどの所にまとめて置き、錦紙玉子の手前の端を

具材を包み込むように中心に向けて巻き始めたら、そのまま転がして

断面が「の」の字になる様に巻きあげます。

 

そのまま、5~6分から10分ほど置いて、寿司飯が馴染んだら

濡らした包丁で、食べやすい大きさに切る。

 

 

これが錦紙巻の造り方です。

 

とは言え、最近は便利な手法が流行っています。

 

それは「おにぎらず」の造り方。

 

具材をサンドイッチ状に寿司飯に挟んで、錦紙玉子で包む。

 

もう、それだけでも充分に美しい切り口が出てきます。

 

しかも、彩りも華やかで、味わいも上々!

 

おにぎらずの時は、寿司飯ではなく、白いご飯そのままに使いますが

卵を焼く時間、寿司飯を合わせる時間がある時は、試してみては

いかがでしょう。