【簡単】ローストビーフ

我々、料理人の世界ではローストビーフと言うとオーブンで繊細な火入れをして、絶妙な火の通し具合を実現する難しい一品です。

 

とは言え、スチームコンベクション・オーブンの普及もありまた肉に刺して、内部の温度をきちんと管理できる芯温計の使用で、

 

内部の火の入り具合も把握しながら低温で焼き上げる機器がありますから、焼き上げるセッティングを間違えなければ駆け出しの若い衆でも出来る仕事となりました。 

 

しかも真空調理の発達で、焼目だけを付けておいて湯煎機で温度管理しながら時間*温度で仕上げる手法も主流になりつつあります。

 

今日のローストビーフも、この真空調理に準じたレシピをご紹介します。

 

 

 

使う牛肉は、やはり和牛のモモ肉が適していますが赤身の筋の無い肉なら和牛でなくとも構いません。

 

まずは塩・胡椒を摺りこみます。

 

肉の重量の1%ほどが適した量と言われていますから、300gの肉なら

3g、1kgの肉なら10gです。

 

そして、そのまま常温で放置。

 

冷蔵庫に入れて一晩寝かす方法もありますが、塩・胡椒を摺りこんで

長く置くと安い肉だと固くなります。

 

常温に放置する事で、肉を室温に戻す意味もあります。

 

この肉をタコ糸で巻いて、フライパンで焼き目を付けます。

 

表面の色が変わる程度で構いません。

 

表面だけを焼き締めて、加熱した皮膜を作り内部の旨味が流出して

しまうのを防ぐ役割です。

 

 

そして、チャック付きの厚手のビニール袋に入れて、ハーブや屑野菜を

一緒に入れて空気を抜きます。

 

ハーブはタイム、ローズマリー、ローリエなどが良いです。

 

 

屑野菜には、玉葱や人参、セロリが良いです。

 

一緒にニンニクや生姜を使うのも、ぐっと風味が上がります。

 

 

そして、このビニール袋ごと湯煎にかけます。

 

一気に行くなら、80℃ぐらいの湯で20分間ほどじんわりと温めて

中心の温度が65℃ぐらいになる様に調整します。

 

 

でも、これこそ内部の温度を把握するのは至難の業ですから、

時間を掛けて低温で調理するほうが無難です。

 

 

例えば68℃で、45分から60分ほど時間を掛けて湯煎の湯の温度と

肉の内部の温度が同じ位になるように熱を入れます。

 

 

この方法なら、温度が上がり過ぎて肉がガシっと締まってしまう失敗が

なくなります。

 

 

とは言え、温度計を鍋に入れて付きっ切りで湯煎をするのも、なかなか

神経を遣う仕事です。

 

 

武内は、この工程で真空断熱の保温調理鍋を使うのが便利と感じています。

 

温度をやや高めに設定して保温しておけば、時間だけを計れば、それで完了。

 

なかなかの優れものの調理器具です。

 

 

炊飯器の保温機能などを使えば、同じような効果があるのではと、

考えていますが、残念ながら、まだ試した事はありません。

 

 

さて、しっかりと低温で加熱したローストビーフは、焦ってすぐさま

提供するのはご法度です。

 

加熱が終わったら、しっかりと休ませる。

 

加熱直後の肉の内部は、肉汁が踊りまわっています。

 

 

そこに包丁を入れたら、肉汁が溢れ出して折角の旨味が、全て逃げて

しまいます。 

 

肉汁を抱え込ませながら、そのまま冷ます事。 

 

その上で、包丁を入れて提供して下さい。 

 

それで味わいの豊富な、ジューシーな肉が楽しめます。 

 

ローストビーフにはグレービーソースなんて言うのが、洋食では

基本的な提供法ですが、白髪葱と辛子醤油、柚子胡椒・・・

 

土佐料理のように、スライスニンニクと山葵醤油なども日本酒には

良い組み合わせです。 

 

ぜひ!お試しを!!