炊き込みご飯の仕立て方

炊き込みご飯と言うと、生米と共に味を付けた出汁で炊き込む

ご飯を想像なされると思います。

 

実際に、この方法が最もポピュラーで、しかも旨い仕立て方で

ある事には間違いありません。

 

最近の日本料理の世界では、色目を良くする・仕上がりの火の

通り方を管理する安易な方法として、別に仕立てた具材を、

出汁で炊いたご飯に混ぜ込むだけ・・・

 

 

そんな方法が、まかり通っていますが綺麗な料理が全て、

食べて美味しいかと言うと大きな疑問が残ります。

 

 

例えばグリーンピースご飯、一つとっても出汁で炊き込んだ豆ご飯は、多少・・色目がぼけてしまいますが、食べた時の味わいは抜群です。

 

 

これを色鮮やかに・・と言う事で、別に茹でて氷水に落とし、色止めしたものを出汁に漬けて味を含ませ、出汁ご飯の炊きあがった物に混ぜ込んでも、決して一緒に炊き込んだ時の味わいには及びません。

 

 

とは言え、火の通る早さを考えた場合は、生米の時点から一緒に炊きこむのに相応しくない素材もあり、クタクタ・グミグミの具材となっては全く料理とならない素材もあります。

 

例えば、蚕豆(そらまめ)のご飯などは良い例です。

 

 

サヤから出して、甘皮も除き豆だけの状態の物を、蒸らす直前で

加えないと、豆の姿も無くなる位に火が通り過ぎてしまいます。

 

他には、菜飯なども塩もみして湯通しし、きつく絞った物を炊きあがった出汁ご飯に混ぜ込むだけの方が、美味しい仕立て方になります。

 

他には浅利飯や蛤飯も、出汁だけは最初に仕立てておいて、その出汁で生米を炊き、殻から外した身は炊き上がりに加える。

 

そうしないと、身が縮んで固くなり、さらには嫌な味わいも顔を出してくると言う、細心の注意が必要なご飯です。

 

 

 

大きく分けると、次の種類が挙げられます。

 

・生米から具材を一緒に炊きこむ仕立て方

・吹きあがった時から具材を加えて短い時間で加熱する仕立て方

・蒸らす前に具材を加えて余熱だけで火を通す仕立て方

・蒸らした後、お櫃に移す時に具材を加えて馴染ませるだけの仕立て方

 

使う具材や、素材の下処理によって仕立て方を変える事は

大変、大切な事です。

 

ですが、長い時間を掛けてそのレシピが確立されてきた和食、

日本料理の仕事に在っては、素材に適したレシピを選択する事。

 

基本を外して、見た目だけ、仕上げの容易さだけを追及すると

それは基本から外れた、形だけの仕事となります。

 

 

基本は、生米から一緒に炊きこむ…だけど、素材によっては

臨機応変に対応する事。

 

大元の考え方を理解した上で、更に勉強を重ねていく事。

 

炊き込みご飯一つとっても、我々も含めて勉強する事は多いです。