赤貝と芹の早煮(魯山人仕立て)

赤貝と芹の早煮、

なんでも、魯山人先生が昭和三年、久邇宮邦彦親王(昭和天皇后の父上)を北鎌倉の星岡茶寮慶雲閣にお迎えしたときに、庭先から芹を摘んで赤貝と一緒に早煮に仕立ててお出ししたと言われている魯山人料理です。

 

 

さて、作り方ですが。

 

1.赤貝は殻から外して掃除し、2分の1にする。

 

2.芹は湯がいて水でさらし、4cmくらいの長さに切る。

 

3.鰹出汁に酒、塩、薄口醤油で澄し汁より強めの味に調え、

芹、赤貝をサッと煮て器に盛り付け、粉山椒を振る。

・・・とあります。

 

 

 

粉山椒を振るなら、濃口醤油を使う方が自然の様な気もしますが、

おそらくは、淡口醤油の味付けでもそれなりに纏まった一品だと

思います。

 

 

ここで、この料理から学ぶ事は、このレシピの行程です。

 

 

刺身で使える貝類をさっと炊きつつ、茹でて絞った芹を、その出汁で

温める位に炊いて、お出しすると言うスタイルです。

 

 

このスタイルと味わいのバランスが頭に入れば、色々な料理に

応用できます。

 

武内の得意な一品にアサリの出汁で青菜を炊く一品がありますが、 

要は貝の出汁で菜っ葉を炊く。

 

 

それが基本ですし、それだけの一品です。

 

 

例えばミル貝やホッキ、武内の提供してきたアサリや蛤でも、

さっと炊いて、口が開いた所で茹でて絞った青菜を投入し、ひと煮立ちで

手早く盛り付け、山椒や胡麻油、七味などを振れば良いと言う事です。

 

 

貝類だけに留まらず、刺身用の魚の切り身や、イカや海老、蛸でも

応用が効きそうですね。

 

 

要は、綺麗な旨味の乗った出汁で菜っ葉を炊く、そして出汁の元に

なった素材も、火を入れ過ぎることなく絶妙なタイミングで仕上げる

センスです。

 

 

これは、何回か試されたら、案外簡単に会得できる仕事だと思います。

 

 

まぁ上を見たらキリがありませんが、自分が納得するぐらいの

仕上がりで、と言う意味では、実現の早い一品です。