合わせ塩

今の季節、非常に楽しみな食材と言うと・・・

 

やはり春の山菜です。

 

タラの芽、蕗の薹、蕨などなど、、

 

素材自体に特徴のある味わいだけに、天ぷらにした時は最も

シンプルな調味料、塩をパラッと振るだけで極上の味わいを愉しむ

事が出来ます。

 

とは言え、山菜ほど特徴のない素材、例えば牛蒡や人参、ジャガイモや玉葱など、かき揚げにして食べる時も塩と言う調味料は、本当に

素材の味わいを引き出してくれます。

 

でも、塩が引き出す味わいには、限界がありまして・・・

 

素材自体が、本当に一級品で牛蒡なら牛蒡、人参なら人参として

濃い味わい、豊かな風味を持っていないと、我々飲食店としては

使いずらい提供法とも言えます。

 

では、そう言う時の提供法として、最近の流行はと言うと、こんな

手法です。

素材自体が極上の品で、素材に敬意を払って仕立てる時には

料理人は、なるべくその素材の1番良い所だけを際立たせる事を

考えます。

 

ですが、料理の中には、その素材頼みの手法にも限界を感じる

時があります。

 

そう言う時には、天つゆや、割ソース、濃厚なタレを考えたりも

しますが、最近は料亭や割烹仕事の中にも、合わせ塩を使う

シーンが増えています。

 

もちろん原型は、かねてからよく知られている抹茶塩や山椒塩が

ありますが、もっと旨味を含む素材を合わせる事があります。

 

 

例えば、鰹節を削った時に出る粉を混ぜる場合や、昆布を焼いて

粉にして塩と合わせる。

 

こんな手法で、ありふれた牛蒡や人参が、極上の旨味を纏った

肴となり得る場合があるのです。

 

そして、今回ご紹介するのは干し海老。

 

干し海老を、ミキサーで粉状にして合わせ塩に使います。

 

色目も良く、味わいも良いので重宝する合わせ塩が出来上がります。

 

白胡麻や、山椒、場合によっては黒胡椒なども相性が良く、塩と

共に合わせて、野菜のかき揚げに付けて食べると野菜自体の

味わいを引き立てながら、豊かな気持ちにさせてくれます。

 

店によっては、何種類かの塩を用意して、素材や順番によって

使い分ける提供方法もあります。

 

とは言え、こういう仕事は一回仕込んでおけば、案外手間が

掛からずに、洒落た演出になる。

 

 

簡単な手間なので、ご家庭でもお試しになったらいかがでしょうか。