牡蠣の摺り流し

牡蠣は、昔のレシピなら大根おろしに塩を加えて汚れを

丁寧に洗いました。

 

最近では、中華料理で海老を掃除する時に片栗粉を使う

様な感覚で、小麦粉を使う職人も増えています。

 

生の牡蠣をボールにあけたら小麦粉をまぶし、汚れを吸着

させる様な気持ちで、優しく揉み込んで下さい。

 

この時に丹念に、牡蠣一粒・一粒・・点検します。

 

と言うのは、貝の料理に共通する事ですが、殻が出てきて

ガリッと口の中でいったら、それで全てが終わりです。

 

 

今回は摺り流しと言う事で、ペースト状にしますから、さほど

気にしなくても良い様ですが、それでも殻の掃除は絶対の

ひと手間です。

 

さて牡蠣の汚れが浮いて来て、真っ黒になった小麦粉を洗い流し

笊に揚げます。

 

水気が切れた所で、大きめの鍋に酒を少々と塩を一つまみ。

 

 

牡蠣の塩分にもよりますが、多少の塩が利いた方が後からの

味の締まりが良い様です。

 

酒が沸いてきたら、牡蠣を投入します。

 

少量の酒で、炒める様な感覚で牡蠣に熱を加えます。

 

牡蠣からも水分が出てきますが、気にせず優しく火を入れて

いきます。

 

そう、以前も紹介した「酒煎り」の手法です。

 

その牡蠣をまた笊に揚げます。

 

蒸発しきらなかった水分と、牡蠣の中から滲み出て来るエキスが

笊の下に落ちますが、これも後で利用しましょう。

 

古い職人だと、味が濁る、雑味が入ると言って使わなかった

エキスですが、この汁が旨味の宝庫。

 

使わない手はありません。

 

そして牡蠣だけをフードプロセッサーにかけてペースト状にします。

 

古くは微塵に叩いて、裏ごしを掛けていましたが現在では、文明の

利器を使う方が主流です。

 

同じ以上の仕上がりを、短時間で得られる方法は決して手抜きでは

ありません。

 

そして、先ほどの笊の下に受けていた汁を一度漉して、出汁と合わせます。

 

味付けの種類もいくつかありますが、薄い味噌汁を仕立てる様な

感覚で僅かに塩を加える、そんな仕立て方が一般の方には

分かりやすいかもしれません。

 

我々の様に、関西系の仕事を修行してきた職人だと、京都の

甘めの白味噌を使って仕立てる事も多いです。

 

 

そして牡蠣のペーストを加えて、ペーストが沈まない様に薄い葛を

引きます。

 

うっすらとトロミが掛かる事で、汁とペーストに一体感が出ます。

 

先ほどの酒煎りした牡蠣を椀種に使う事が多いですが、潔く

青葱の小口切だけを浮かして、柚子や山椒を振るなんて言うのも

シンプルながら、魅力的な仕立て方です。

 

 

昨夜の番組の出演者は、この摺り流しを口にして「涙が出そう」と

コメントしていましたが、武内も初めて口にした時は、爆発的に

感動しました!

 

 

 

 

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【料理教室用資料】  牡蠣の摺り流し
ご興味がありましたら、ダウンロードなさってご覧ください。
内容の説明に関しては、別途承ります。
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コメント: 2
  • #1

    ZAIAN (木曜日, 11 2月 2016 12:51)

    この一品も、実は2月27日のクックパッドの料理教室(樂旬堂・坐唯杏で
    開催)の、一品です。
     
    まだ参加枠は多少残っているかと。
     
    ぜひ!お気軽にご参加を!!
     

  • #2

    ZAIAN (木曜日, 11 2月 2016 12:51)

    昨日は休日を頂戴していて、夜に何げなく家族の観ている
    テレビを見ると「牡蠣の摺り流し」が紹介されていました。

    摺り流し・・・だけでも絶品だけど、牡蠣のペーストを調味料と
    して使う仕事も紹介されていて。

    なるほど、道場さんの弟子だった方が紹介されていましたが、
    我々が修業した時代の仕立て方でした。