酒造好適米 『雄町』

お酒造りの世界で、良いお酒を仕込もうと思ったら

間違いなく、「山田錦」と言うお米を使います。

 

一粒が大きくて、表面のタンパク質部分を削っても心白の

でんぷん質部分が多く取れます。

 

醸した時は、柔らかく味の出やすい米で酒米の中では

「優等生」の米として、醸造に携わる人たちの間では認識されて

います。

 

 

対して「雄町」と言うお米は、籾の時にハッキリ確認できますが、

一粒ずつ髭が生えています。

 

この髭が何を意味するかと言うと、より古代種に近いと言う事です。

 

優等生の山田錦に対して、少しやんちゃな暴れん坊と言う認識を

持つ蔵元が多いです。

 

この山田錦と雄町が、現在では二大酒米として多くの方に知られる

様になりましたが、実は雄町と言うお米は、一時全く栽培されなく

なったお米でもあります。

 

 

 

そのお米を、復活させたのが「酒一筋」を醸す、利守酒造さんです。

 

漫画「夏子の酒」で、龍錦と言う幻のお米の話が出てきます。

 

 

あの龍錦のモデルになったのは「亀の尾」と言う酒米ですが、

各蔵元が、もう普通に使う様になった雄町米も少し前までは、

幻の酒米だったと言う訳です。

 

 

さて、この雄町と言うお米を使ったお酒は、どんな味わいになるのか。

 

どんな特徴があるのかと言うと、古代種に近いと言う事で野性味を

感じると言う評価をする人が多いです。

 

 

山田錦がふくよかな丸い味わいだとすると、雄町は少し尖った

部分を感じさせるキレた味わいがあります。

 

熟成に至っても、山田錦が万遍なく徐々に味乗りしてくる印象が

あるのに対して、ある一定の期間を置いてから突然、味乗りしてくる。

 

そんな感覚がある人が多いのではないか、と言う所です。

 

 

山田錦の最高峰が、兵庫県の特A地区で産出されるものが最も

品質が良いとされていますが、雄町米の場合なら間違いなく

利守酒造さんのある岡山県の赤磐地区です。

 

赤磐雄町を最も知り尽くした蔵が利守酒造さんと言う事でも

あります。

 

酒米の種類による味の違い、産出される地区の違いと、追いかけて

いくと実に面白い味の比較も出来ると思います。