季節の素材

世の中の料理屋では、年間を通して献立が全く変わらない

所もあります。

 

和食の世界に身を置いて、年間で全く献立が変わらないと

言う事などあり得ない…はずなのですが、現実は違います。

 

 

例えば、冠婚葬祭の仕出屋や婚礼場、ホテルのパーティなどなど、

安定して仕入れられる冷凍の食材や、水煮・真空パックの素材を

駆使して、全く同じ料理を春夏秋冬、いつでも仕立てる。

 

 

実際は、続けて利用する人も少ないので、さほど問題視する

お客様もいず、変わらない事にむしろ安心して仕事を続ける

職人もいます。

 

 

とは言え、我々の仕事は本来は季節によって走りから始まり

旬を迎え、名残の素材を使い切って季節が終わったら仕入れも終わり、また新しい食材の走り・旬を迎えると言うサイクルに合わせて

常に変化を楽しむのが本流です。

 

 

無くなった素材の後を、新しい素材が埋める。

 

四季に生きて、季節と共に生活をする、仕事をする事を考えれば

至極、当たり前の事ですが、現在の日本では、この感覚が薄れて

いるのも事実です。

 

 

 

だからと言って、薄れていくのを眺めているだけでは、あまりにも

無策ですし無気力な事と思います。

 

出来るところから、季節の素材を取り込み、その季節に合った

食材で料理を仕立てて、その料理を楽しんで頂く事で、より季節を

身近な物に感じて頂く事が、我々の使命であります。

 

我々の様な仕事をしていると横の情報から、某有名ホテルの

婚礼の料理は、年間を通して全く変わらないとか、某有名な仕出屋の

懐石弁当は同じ献立で年間商品と言うのを、よく聞きます。

 

 

格式のある店を利用しても、決して安心することなくチェックする事を

オススメします。

 

季節によって変化のない料理は、武内の感覚では・・やはり、

つまらないですから。