四方竹の木の芽焼

春になると、毎年・・・ほんの僅かな時期だけ山形県の最上町、

ある農家の方から連絡が来ます。



それは「月山筍」が送れるけどどうする?と言う問い合わせです。



この方が採られる月山筍は、おそらく日本国内では最高の品と認識されてます。



月山筍は根曲がり筍の太い物でして、山形県・月山の周辺、ほんの僅かな地域で採れる天然物の細筍です。



細筍とは言え、太い物なら直径で2cmほどはあろうかと言う、非常に貴重な筍です。

 

 

都内の高級ホテルにも卸していまして、その価格たるやkgあたり数千円を越すと言う山菜にあるまじき価値のある筍です。

 

 

そして、土佐の山菜にも、この月山筍に負けるとも劣らない細筍があります。

 

 

それが「四方竹」です。

 

 

四方竹は「しほうちく」と読みます。

 

 

それは、名の如く断面が四角形だからです。

 

 

円形の筍しか知らなかった武内にとって、初めて見たときは自然の造形に非常に驚いたのを覚えています。

 

 

そして、その味わいは細筍の中でも最高とも思われるような食感、香り、食べた後に追いかけてくる豊富な旨味と、自然な甘味。

 

 

食材と言う意味だけで考えても非常に優れた山菜です。

 

 

更にもうひとつ、大きな特徴としては秋の素材なのです。

 

 春に芽吹く普通の筍と違い、秋に出てくると言う不思議な特性があります。

 

 

筍を春のものと捉える日本の食文化にあっては、なかなか表舞台に出てこなかった

理由かと思われますが、逆に貴重な季節の食材であるとも言えます。

 

  

筍好きな武内としては、何年も前から、この食材を狙っていました。

 

 

今回、縁あって仕入れに至ったのですが残念ながら季節を少し過ぎてしまい

生の四方竹の仕入れは出来ませんでした。

 

 

とは言え、筍の処理で1番重要な事は掘りたての鮮度の良い時に茹でられるか、

それともアクが回ってしまってからエグミとの戦いになるかという所が

大きな、大きなポイントです。

 

 

そういう意味では、春の筍にしても現地で茹でた筍のほうが素材としては

優れている場合も非常に多い。

 

 

今回は水煮にした物を仕入れまして、春の筍同様「木の芽焼き」に仕立ててみます。

 

 

決して秋の料理とは言えませんが、筍を味わう上で「木の芽焼」は、とても

優れた調理法ですから、おそらくは抜群の調和を得られるのでは・・と、期待してます。