海老ワンタン

具だくさんの、味噌や粕を利かせた汁物にも、もちろん応用が

利きますが、今日ご紹介するワンタンは、もっと上品な一品です。

 

 

その昔、和食料理界でも海外の料理の手法を積極的に取り入れて、シチューやポタージュの仕立て方をしたり、ガスパチョやオニオングラタンスープの仕立て方を模して、会席料理のお椀が仕立てられていた頃があります。

 

 

その傾向は、今でも続いていまして海外の食材が積極的に使われる、メニューの名前がイタリアンやフレンチの料理名から名付けられる習慣は今でもよく目にする所です。

 

そんな中で、中華料理の手法も取り入れられました。

 

 

 

それがワンタンで仕立てた吸物です。

 

 

叩いた海老に、塩・胡椒を利かせて、青葱の刻んだものと胡麻油を

垂らして、練ったものをワンタンの皮に包んで、二番出汁の吸物汁で

火を通します。

 

火が通ったワンタンをお椀に決めて、一番出汁の吸物汁を張る。

 

これだけのレシピですが、芝海老の良いものを使ったり、

日本の伊勢海老そっくりのオーストラリアのロブスターを使うと

実に高級感のある、美味しい椀種(わんだね)となります。

 

 

和食のお椀は椀種、椀褄(わんづま)、吸口(すいくち)と3種類で

仕上げるのが基本です。

 

 

 

 

ワンタンを椀種としたら、椀褄を用意します。 

 

 

ワンタンの相手ですから青菜でも、菊菜、芹でも、また少し凝って

葉付きの間引きの蕪や芋茎なども、今の時季には良いです。

 

そして吸い口は胡椒が良いですね。

 

 

 和食の歴史で胡椒は伝統的な香辛料です、正倉院の宝物殿にも 

胡椒が入っています。

 

 

 和食の献立の中では胡椒は、「祝い粉」と言う言葉で出てきます。

 

 

 

山椒と表記されている物も胡椒だったと言う説がある場合も多い。

 

  

と言う事で、本日は海老ワンタンを和食のお椀に仕立てる仕事を

紹介しました。

 

 

 海老でも鶏肉でも、蟹や魚でも、少し粗く叩いて、塩・胡椒で練ったら

ワンタンの皮に包み、お椀に仕立ててみてはいかがでしょう。

 

案外、簡単に上品なお椀が出来上がります。