ルイベ・鮭、サーモンの刺身

昨今、回転すしのネタで人気NO.1と言えば、サーモンの握りだそうです。

我々の世代だと、サーモンなんかは生で食べると言う感覚がなく、食べたとしても塩を当てて、酢に漬ける仕立てをした物や、


この一品、『ルイベ』です。


鮭の刺身と言えば、和食の職人に最も馴染みが深いのがルイベなのです。


鮭の氷刺身、、凍った刺身なんですが、一回凍らせることで、寄生虫を死滅させ安全に生食する昔からの知恵です。



鮭を三枚に卸して、刺身用のサクにとったら、酒に塩を加えた

酒塩に漬けます。

 

 30分から小一時間、しっかり漬けて水気を抑えたら、そのまま

ラップにくるんで冷凍します。

 

その凍った身を、刺身に造ります。

 

 牛刀や、厚手の刺身包丁を上から曲がらない様に真っ直ぐと刃を

入れて切ります。

 

 

とは言え、ガチガチに凍ったまま造る事も珍しくないので、片刃の柳刃を使うよりも、両刃の包丁で、しかも欠けにくい包丁を使うのが、ベストな選択です。


殆どの職人は冷凍の身を切るなんて言う事には慣れていないので

真っ直ぐに切るのは、案外難しい仕事かもしれませんが、

何度か切るうちには力の加減が分かってきます。

 

 何回も回数をこなせば、片刃だろうが両刃だろうが問題なく、

切り付ける事が出来るようになりますが、片刃の時は研ぎしろの

無い側、つまり真っ直ぐな面を基準にして、力加減をします。


大根や天蕪を切り付ける時も同じ力加減をしますので、和食の

職人ならマスターするのも早いはずです。


切り付けた氷刺身を盛り付けて、卓の上で半解凍になる頃合いを

見計らって生姜醤油や、ニンニク醤油で食べる訳です。

  

想像すると歯に沁みそうですが、結構美味しく感じます。

 

 酒塩に漬けると言うのがミソでして、酒に含まれるアルコールの

効果を期待しての事と思いますが、


その効果よりも塩による脱水とアルコールによる余分な成分を溶解し

身から取り除く効果が大きいのだと思います。



他には、スモークサーモンを作る時に、塩と砂糖を同割にして

〆鯖を作る時のベタ塩の様にまぶして、身を締めるやり方が

あります。


この方法でも、寄生虫の問題がクリアーできます。 

 

締まった身を薄めのスライスにして、セパレートタイプの

ドレッシングに、淡口醤油を少し混ぜて、カルパッチョの様な

食べ方をしたら、けっこう旨い酒の肴になります。

 

 

さらに手をかけるなら、スパイスやハーブ・・生の香草を効かせて

塩と砂糖に漬けてから、その後・・

 

 

黒胡椒や、やはりディールなどを乗せてオリーブオイルに漬ける、

なんて言う手法があります。

 

 

締まっていた身が少し戻って、柔らかい食感も出てきますし、

我々の様なサーモン生食とは縁の無かった世代でも、比較的

スムーズに食べられる一品になります。

 

 

 

と言う事で、ひと手間をかけたサーモンの刺身について、

お伝えしました。

 

 鮭やサーモン、最近は寄生虫を寄せ付けない養殖技術が

普及して生食が多くなりましたが、便乗して天然ものまで

刺身で提供する店も増えています。


その辺はきっちりと確認して召し上がって頂きたい所ですが、

なかなか店の人間も把握できていない、もしくは知識不足の

可能性もあります。


ひと手間かけた、鮭・サーモンを召し上がる事を強くオススメ

致します。