川海老唐揚

川海老の唐揚・・・そんな物は仕入れて油で揚げて塩を振れば、どこ店でも、そう大した違いは無いだろう。

 

確かに、その通りなのですが、

 

現実は、全く違う物が出て来るのにお気づきでしょうか。

 

と言うのは、価格や目指す料理の方向性によって、数多の素材があるからです。

 

川海老の価値観としては、まずはサイズ。

 

手長海老と呼ばれるような、ハサミが長く伸びた大きめのサイズと言うと、これが仕入れでは非常に苦労します。

 

 

 

と言うのは、何年か前よりこのサイズ、このクォリティの川海老が、絶対的に不足しています。

 

川海老と言うよりはオキアミに近い様な、赤い色の出ない細かい海老なら価格も安く、大量に市場には存在します。

 

また、これほどあからさまに程度の低い川海老でなくとも、サイズの小さい長いハサミなど微塵もない様な、ただ赤いだけの川海老も仕入れには苦労しません。

 

殆どのチェーン系の居酒屋さんなどは、この手の川海老を使います。

 

逆に、超高級と言う川海老も存在します。

 

例えば、土佐・四万十川の天然川海老などは、そのまま素揚げに

すると大き過ぎて殻が口に当たるので、剥いて使う事もあるほど。

 

そういう品を市場で手に入れようとしても、これがまた至難の業です。

 

産地との太いパイプを駆使して、信頼関係を築いてからでないと、

実現できない仕入れです。

 

 

さて、仕入れの段階では、かなり選択肢がありますが実際の調理では

さほど、選択肢はありません。

 

使う油の種類、振りかける塩の種類、そして揚げる温度、時間と

盛り付ける際の器の選択や、盛りかたぐらいのものですが、

 

何度もお伝えしている様にシンプルな物ほど、奥は深いです。

 

とにかく、ひとつ・ひとつの手順を丁寧に。

 

仕事の本質、調理工程の目的を理解し、その工程を極めてこそ、

そこに美味が生まれます。

 

多分に精神的な事、アバウトなイメージでしかお伝えできないのは、

武内自身、まだまだ…その本質を理解していないからかもしれません。