蕎麦がき礼賛

蕎麦粉を最もシンプルに、そして蕎麦粉の出自をあからさまに

表現し、かつ存分に、その魅力を味わうとしたら・・


それは蕎麦がきです。


蕎麦・・・普通に麺にして茹でて食べるには水で練って伸ばし

切る…のが当たり前ですが、



その工程を省き、一気に茹でてしまい水で練る時間、茹でる時間を

極限まで短縮しつつ、蕎麦粉が持つ、本来の風味・味わいを余す

所なく味わえるのですから、


素材と、料理として完成するまでの相互関係としては完璧な仕立て方です。


はは、少し褒め過ぎかもしれませんが、それほど蕎麦粉にとっては、

良いことずくめの一品と言う事です。

 

 

確かに綺麗な麺線に仕上げて、絶妙な茹で具合、緻密な計算の上に

出来上がった麺つゆと味わえば、それは芸術です。

 

 

とは言え、蕎麦がきは芸術性などとは無縁な生活に密着した、

用の美・・と言うか、実際に一般の庶民に愛されてきた、生活に

密着した美しさを感じます。

 

 


樂旬堂・坐唯杏でも、かつてはメニューに入れて粗挽きの蕎麦粉を

使った蕎麦がきを提供してきました。

 

 

那須は胡桃亭の村上さんに教えを乞い、実際に目の前で作って

頂きながら、勉強させて貰った一品でした。

 

 

その時の作り方は、小鍋に湯を沸かし、その湯に見合った蕎麦粉を

ダマにならない様に振り入れ、火にかけながら一気に練り上げると言う

レシピです。

 

少々、いい加減になりますがご家庭で試されるなら、一気に練り上げ

仕上がりを見て、緩ければ蕎麦粉を足す。

 

 

硬ければ湯を足す・・なんて事で、丁度よい割合を見つけて頂き、

次からは、その分量で練り上げて貰えれば、さほど苦労せず、

 

 

食べ物にはする事が出来ます。

 

もちろん、火の通り具合、蕎麦粉に水分が回ってからの変化や

熱が伝わる時間と、温度管理・・・などなど。

 

 

細かい事を考えたら、シンプルなだけに非常に難解な調理です。

 

 

ですが気軽に仕上げて、蕎麦粉の素性や育ちを想像しながら、

味わうには、全く遜色のない蕎麦がきが出来上がります。

 

 

この連休、お出かけの際にSAや道の駅など、新物の蕎麦粉を買える

機会があるかと思います。

 

 

ぜひぜひ、気軽に挑戦してみて下さい。