刺身の仕事


煮方をずっと担当しているリュウから、刺身の仕事を

教えて欲しいと言う要望がありまして、昨日から少しずつ教えて

います。



今まで、坐唯杏の刺身場を担当した人間は何人もいましたが

他所の店から入ってきて、刺身を引かせても、なかなか思う様な

仕事はできません。



忙しくなって焦ってくると、殆ど刺身の山なんてものが無くなり

素人が造った様な刺身を平然と出そうとする感性には、正直

まいりましたが、今の包丁技術の指導なんて、多くの店は

そんな所なんでしょうね。



 

以前、厨房頭をやって貰ってた弥保希時代の後輩でもある野村は

別格としても、おそらく1番綺麗な刺身を造ってたのは松宮でした。

 

 

何にも出来なかった所から、武内の仕事を伝えて、武内の造った

刺身で育ったわけですから、納得の刺身になるのは当然のこと

です。

 

 

まぁ、松宮には教え始めたのが20歳代と言う若さがありましたから

習得するのも早かったのですが、どうなるか・・・ 

 

楽しみなところではあります。

 

 

さて、武内が習ってきた刺身の根幹には、真っ直ぐに造る、

そして造ったままが1番、美しいと言うのがあります。

 

 

 

サクに対して、また節に対して真っ直ぐに入って、真っ直ぐに

引ききる。

 

 

造り終えてから、ごちゃごちゃいじらない。

 

 

以前、東長崎で商売を始めた頃、いらしたお客さんの中で

何故、こんな所でこんなにエッジの効いた刺身が出てくるんだ、って

仰ってくれた方がいらしたんですが、まぁ、大げさにしても

居酒屋レベルの刺身からは、格段に違ってたと思います。

 

 

 

今は、高級店も不況になって、良い仕事が出来る料理人が

末端の居酒屋まで、たくさん降りてきてますから、そんなに

目立たなくはなりましたが、それでも1日に100人前ずつ、

毎日、毎日造ってた経験が、ありがたい事に生きてます。

 

 

そんな事を、次の世代に、どんどん伝えていこうと思っています。

 

 

まして、今回は武内の方から教えようか、と持ちかけたわけでは

無くて、本人から教えてくれと頼まれたわけです。

 

 

これが燃えないわけがありません(笑

 

 

と言う事で、本日は刺身の仕事についてお伝えしました。