里芋の揚げ出し

先日、自宅で・・・どうしても、美味しい里芋の煮ものが食べたくなって、昼過ぎからきっちりと鍋に大盛り一杯、仕込みました。

 

人参や牛蒡、蒟蒻や厚揚げ、そして少しだけ鶏肉も加えて旨味を出す。

 

最近は、素材を直に炊く事も多いのですが、昨日は丁寧に、全ての

材料を下茹でして、弱火でしっとりと炊き上げました。

 

 

 

 

 

 

秋のレシピ集には、この時季の素材を集めて、一品料理の仕立て方をご紹介しています。 

 

その中で、断然「里芋」の料理が多いです。 

 

どうしても自分の好みが反映されます。 

 

この時季、堀りたての里芋を蒸して、粗塩で食べる衣被(きぬかつぎ)は、子供の頃に食べて深く思い出に残っていまして、 

 

あの味わいが、里芋の味わいのスタンダードとして記憶に強く刷り込まれています。

 

と言う事で、無性に美味しい里芋が食べたくなる事がありまして、そう言う時には家族用に筑前煮の様な煮物を仕立てる事が多いのですが、里芋を、もっと直球で味わいたい時、 

 

仕立てる一品があります。 

 

それが里芋の揚げ出し。 

 

「揚げ出し」と言っても、自宅では手抜きをします。

 

手抜きと言うか、更に里芋だけの味わいを、極めてピュアに味わう手法と

自負していますが、料理としては素材勝負、誤魔化しの利かない一品です。 

 

里芋は、まず泥を丹念に束子を使って洗い流します。 

 

剥いている時に、真っ白な芋の地肌に泥が付くのは可愛そうです。

 

そして本当なら、表面が乾くまで置いておく方が剥きやすいのですが、

なかなか自宅では、そこまで出来ません。 

 

洗って、すぐに皮を剥いたら、酢水に晒しておきます。 

 

里芋は、なるべく大きなまま切付をしないで、そのままの姿が後から

美味しく感じますが、その辺はお好みで。 

 

酢水に晒しておいたら、塩を振って表面のぬめりをさらに洗い流します。 

 

そして、米のとぎ汁で茹でます。 

 

竹串を刺して、抵抗なくストンと刺さるまで、しっかりと・・でも、気長に

弱火で茹でます。 

 

その後、ざっくりで良いので米のとぎ汁を洗い流す。 

 

店の仕事なら、この先に「清湯」と言う行程があり、白湯で茹で直す所ですが、

自宅での時は省きます。 

 

しっかりと水に晒し、水けを拭き取って、小麦粉を叩いて油で揚げます。

 

揚げる前に蒸し器で温めておくと、揚げるのも簡単です。

 

電子レンジを使う事もあります。 

 

芋は茹でたままなので、一切の下味はつけません。

 

和食の仕事では、ここからさらに出汁でしっかりと煮含めてから揚物に

仕立てたりしますが、敢えて・・敢えて、、自宅の時は下味をいれません。 

 

そして揚げたての里芋に天つゆの様な出汁を掛ければ揚げ出しが

完成します。 

 

大根おろしを添えたり、柚子の繊切を散らしたりが常道ですが、

今回は下味をつけていないので出汁よりも、大根おろしと醤油で

食べるのがオススメです。 

 

箸ですぅ~っと切れるほどに柔らかく茹でた里芋が、表面のパリッとした

感覚と共に、冷たい大根おろし、醤油の香りと共に口の中に入ってくると

生きている事の幸せ感じてしまいます。 

 

確かに出汁を使って煮含めた里芋は上品な味わいで非常に良いのですが、

この食べ方だと、少し荒々しくも感じる里芋の味わいが愛おしくなります。 

 

芋自体のピュアで、、混じりけの無い味わいにぞっこん!” 

 

惚れこんでいるからこその、仕立て方かもしれません。 

 

本当に好きな食材には、敢えて何も下味を入れず、素材の味わいだけを

楽しむのも、本当の意味での素材の堪能と言えるかと。 

 

では、里芋の揚げ出し・・・「里芋の唐揚、卸し醤油添え」、かな。 

 

紹介しました。

 

ぜひ!お試しを!!