松茸土瓶蒸し

鱧と松茸、日本料理の世界では古くから、その組み合わせには一目、置かれるところでして、「出会い物」の代表のように、言われている組み合わせです。

 

名残の時期を迎えた鱧と、新物の松茸。

 

じっくり取った鱧の出汁に浮かぶ、松茸。

 

鱧の旨味と、松茸の香りが渾然となり、相乗効果によって、より旨いものへと進化を遂げる瞬間を、お椀の蓋を開ける時には体感できます。

 

武内が、板場の世界に入った頃より、東京の料理屋でも鱧は案外とポピュラーになってきたんじゃないかな・なんて感じますが武内が入る以前のことは、正直言って、良く分かっていません。 

 

でも、武内が最初に、お世話になった丸の内の割烹、そこの親方は

典型的な関東の仕事をする親方でしたが、その親方も松茸の土瓶蒸しには鱧を入れていましたし、高校を卒業してすぐにお世話になったホテルでも、鱧のコースなどを組んでいました。

 

 

だから、当初の武内の印象としては鱧は秋のもの・なんて言う認識さえありました。

 

土瓶蒸しには鱧がつき物、厨房の世界に入ったばかりの武内でさえ

真っ先に覚えた組み合わせです。 

 

まぁ、良く見かける大手チェーン店の土瓶蒸しや、パックの旅行で

夕飯に出てくるお椀には、鱧なんか絶対に入っていませんよね。 

 

蒲鉾とか、まぁ銀杏、せいぜい三つ葉なんかが関の山でしょうが、

それでも、季節の高級な一品と言う認識の土瓶蒸しが味わえれば、

ありがたいと感じてしまいます。 

 

と言うことで、鱧と松茸の組み合わせですが、その相性をトコトン

楽しむのであれば、鱧の出汁で仕立てるしゃぶしゃぶ。 

 

その具材の一品として松茸を添えるのが1番かと、思います。

 

 

 

そんな料理を国産の松茸、瀬戸内の鱧で仕立てたら、1人前

幾らになるか、想像に難いでしょうが、そんな料理も一生のうちに

 

 

一度は味わって頂きたい品であります。