舞茸天ぷらの雲丹餡かけ

さて、先頃から突然、出数が倍増・倍々増した一品が、あります。

 

「舞茸天ぷらの雲丹餡かけ」です。

 

舞茸は普通に天ぷらにしますが、天つゆや塩ではなく、餡を掛けます。

 

色の薄い、銀餡と言う仕立て方で、卵の白身を溶いて加え、雲丹を

中に散らしています。

 

幸い、坐唯杏には雲丹の醤油漬けと言うメニューがありまして、生海胆(ウニ)で持っておくと、鮮度や変化に、とても神経を遣わなくてはいけませんが、醤油に漬けた時点で劣化は止まります。

 

保存食としてのレシピなんで、やや熟成させた方が味わいが乗ってくると言う、望ましい保存が出来るんですね。

 

 

 

 

 

その醤油漬けを使う事で、濃い味わいと、薄い味わいのバランスが

出来て、何か丁度よい調和に調っています。 

 

晩秋の頃に提供していました「天然舞茸の天ぷら」が、

異常に人気があったので、こういう素材が好まれるのかと

メニューに入れた一品でした。 

 

そして当初は、泣かず飛ばずで、時たま注文が入る程度の

一品だったのが、ここに来て爆発してます。 

 

気候の変化か、それとも嗜好の変化か・・・、原因は掴みかねて

いますが、それでもご注文が入るのは、とても嬉しい事です。 

 

舞茸は、今でこそ安く手に入りますが、その昔は天然物しか

出回っていませんでしたから、超高級品でした。 

 

それが、栽培が可能になって、ありふれた食材になったと言う

経緯があります。 

 

だから、今でも「天然物」となれば、桁が違う相場です ><  

 

時季が終わっても、食卓に乗り続ける食材になった事。 

 

良い事か、悪い事かは、別にして旨い料理が出来る事には

感謝しなくてはいけませんね。

 

と言う事で、本日は「舞茸天ぷらの雲丹餡かけ」をご紹介しました。 

 

これって、色々な素材で応用が出来る一品です。 

 

舞茸をほかのキノコに変えたり、雲丹を、他の旨味が豊富な

食材に変えたりすれば、面白い自分だけの一品が出来るかも。 

 

ぜひぜひ!想像力を膨らませて、オリジナルの一品にも挑戦して

見て下さいね。

 

 

 


 

舞茸の天ぷら・・・だけでも良かったんですが、雲丹を入れた色の薄い餡をかけて、召し上がって頂いてます。

 

これが、思いのほか好評でして、食べ応えがあり雲丹の旨味も堪能出来て、という事で喜んで頂いてます。

 

 

さて、この色の薄い餡ですが、和食の世界では醤油色の濃い色の餡の事を鼈甲(べっこう)餡と呼び、色の薄い(塩と)薄口醤油の餡を銀餡と呼びます。

 

今回の餡には銀餡に、お得意の雲丹の醤油漬けを混ぜ込んで、仕立ててます。

 

 

火を通して煮てしまうと、雲丹の風味も薄くなり、縮んで量も減ってしまうので、仕上がりにさっくりと混ぜる程度に仕上げます。 

 

でも、これで十分に香りや旨味が楽しめるんですね。 

 

銀餡の仕立て方にも、何種類もありますが塩と薄口醤油、味醂で吸い物よりもしつこい味に調えて、くず粉でとろみをつけるのが、一般的な仕立て方です。 

 

出汁に味醂と薄口醤油だけで、同じ割合で薄口醤油の麺つゆの様な味わいで仕立てる事もありますが、色はやや濃いめになり、綺麗に仕立てるなら、塩を加えて色目を抑えた方が見栄えは良くなりますね。 

 

ただ、塩と薄口醤油で仕立てる時は、醤油の香りが薄くなりますから出汁は濃いめに効かせた方が味わいは良くなります。 

 

あくまでも餡と言う事で、絡む味わいで素材を楽しむ事が前提ですから、素材に相応しい、味わいが乗っていないといけないんですね。 

 

だから色の薄い銀餡の時は追い鰹と言う手法を用いて、旨味を足します。 

 

味をつけた出汁に鰹節を放り込んで漉す、そこにくず粉でとろみを

つけます。 

 

今回の舞茸の天ぷらも、その一品自体には味がないですから、

カラッと揚がった所に濃いめのとろみの餡を絡めて、カリッと

した食感とシナッとした食感が同時に楽しめるという所を狙います。 

 

時間により、そして絡み方によって食感が変わります。 

 

こう言う、瞬間・瞬間で味わいが変わる一品には、妙に色気を

感じる・・・なんて言うのが武内の性癖かもしれません(笑 

 

と言う事で、本日は舞茸の天ぷら・ウニ餡かけをご紹介しました。 

 

この一品は、舞茸でなければならない、とか 

 

ウニでなければいけないって言う一品ではないです。 

 

サクッと揚げた天ぷらに、旨味の豊富な餡を掛けて、出来たてを

楽しむという、スタイルを楽しむ一品です。 

 

ぜひ、ご家庭でもこんなスタイルをお楽しみくださいね。