名前・・・日本酒、一言イメージ

我々の様に飲み手に近い所で、お酒を扱っていて間違いなく

もっと売れる方法を、蔵元さんに提案できます。



それは、お酒に名前を付ける事です。



純米吟醸無濾過生原酒 山田錦50% ・・・で、我々は酒の事が

何となく理解できます。



その蔵において、どんな位置づけで・・さらには味わいは○○だろう、との予測が付きますし、宴の中でどんな楽しみ方をしたら1番良いかが朧げながらに、想像が付きます。


でも、それは人間に例えたら性別、年齢や本籍、体重・身長の

データを読んでいる様な人間としての味気ない情報でしか

ありません。


そこに意味を持たせると、お客様の反応は全く違う物になります。



樂旬堂・坐唯杏で扱う日本酒でも、全く知識の無い方がお酒を

選ぶ時の選択基準は名前でイメージが伝わるお酒です。



「純酔無垢」「入魂の一滴」「霙もよう」「満天星」・・・



お酒のデータを知らなくても、いや知らない人だからこそ、こう言う

名前に反応してしまうのです。

 

 

樂旬堂・坐唯杏のお酒のメニューでは、とても好評な工夫があります。

 

 

それが一言イメージ。

 

 

本当に蔵元さんが丹精込めて醸したお酒に勝手な名前を付けさせて頂いてますが、間違いなくそのイメージでお酒の注文が増える。

 

 

それを考えれば、決して悪い事では無い・・と言うのが、坐唯杏の

感覚です。

 

 

「赤い運命」「ハニーハンター」「浅草カーニバル」「スカイハイ」・・・

 

「月光」「愛の水中花」「座頭市」・・・と、

 

 

実に勝手な命名ではありますが、微妙にお酒を表しているとの

お声も頂きます。

 

 

お酒の世界には、難しい専門用語が沢山あります。

 

そして、その専門用語を容赦なく使って、説明する、商品にする、

メニューで伝える…だけでは、絶対に伝わりません。

 

敷居は低く、間口は広く・・を標榜する坐唯杏としては、まずは

上がりやすいステップを用意する。

 

 

それが一言イメージです。

 

 

 

 


その昔、本店のランチメニュー、とっても素っ気無いお品書きに

なっていました。



エクセルファイルをそのまま、プリントアウトした様な・・・。



一気にメニューを増やしたと言う事で、まずは暫定でも、オペレーションを確かめながら、一つずつ確立させた品をお出ししていこうと言う事で、あのメニューから始めました。



その中で、ドリンクの部分、「冷酒・燗酒  ¥500より」と言う

項目がありました。



日本酒のメニューで冷酒とか、燗酒としか書いてない店では、

ほとんど、お酒を発注する事はない武内ですが、敢えて、この

書き方をしたと言う経緯があります。



銘柄でご注文なさる方って言うのは、こんな書き方なんかは目もくれず、好きな銘柄でご注文下さる。



日本酒とか、冷酒、燗酒としかお酒を認識していないような方に

敢えて、坐唯杏でお酒を召し上がって頂きたい。




そんな意味を込めてみたんですが、反応は・・・。

 

 

さすがに、平日は本店の場合は殆どお酒を召し上がる方は

いらっしゃいません。

 

 

土日、それでも僅かに冷酒とか燗酒と言う言い方でご注文を

頂けます。

 

 

冷酒とか燗酒、我々なんかは銘柄で酒を認識してて当たり前、

と言う様なところもありますが、銘柄が分からない、どんなお酒が来るか不安がある・と言う方には有効だったんでは、

 

 

手前味噌ですが、色々と細かい事を考えてます。

 

 

最近、よくお酒の話題の時には出す言葉なんですが、我々は

日本料理、日本酒と言う文化を多くの人に伝えていくのが使命です。

 

 

 その使命を全うするためには、一部のマニアのための店になっては

いけない、間口は広く、敷居は低く、それで居て奥の深い、そんな店を目指しているわけです。

 


 

 

だから、坐唯杏に来て最初は果実酒を呑まれていようと、焼酎を

呑まれていようと、我々は喜んで対応させて戴きます。

 

 

その代わり、日本酒の良さ、将来、日本酒にシフトして下さる方向を

指し示していければ、と思います。

 

 

メニューに冷酒・燗酒なんて言う表記をするのも、そんな考えが

奥にあります。

 

 

冷酒、燗酒としか認識しない方に、ゆくゆくは蔵の名前、銘柄を

知っていただき、より興味を持っていただく。

 

 

それが坐唯杏の使命です。

 

 

なんか堅苦しいお話になってしまいましたが、冷酒・燗酒、機会が

ありましたら、ぜひとも、お楽しみ頂きたいと思います。

 

 

 

 

※ 2013年、当時の記事です。この頃は多くの事に悩み、様々な策を実行しました。

  その時の試行錯誤が、今の坐唯杏に生きています(2015年・12月)