※ 5/8~新メニュー、「土佐寿司御膳」を開始いたします。¥1980→¥980にてお楽しみ頂ける、お得なクーポンをご紹介致します。来店の上、スタッフまで気軽にお声がけ下さい。
熱々の汁が張ってある<かけうどん>。
真冬の寒い時期などは、この一品に勝るご馳走があるか?と
思えるほどに、その状況次第では代えがたいご馳走となります。
茹でたてのうどんに、熱々の出汁。
イリコや鰹、鯖節の利いた、少し田舎っぽい香りが、ふわっと香ると
思考が止まりますね。
手打ちのうどんは茹で時間が、12~13分と長いです。
ぶっかけうどんが語源で、「かけうどん」が派生したのに対して「つけうどん」と言うジャンルでは、ピッタリの言葉が見つかりませんでした。
ざるうどん、皿うどん、せいろうどん・・・何だかどれも、しっくり来ない。
そんな事で、「皿盛・つけうどん」と表記してます。
内容は言わずと知れた、つけ汁で食べるタイプのうどんなのですが、温と冷・・
熱モリと冷水で締めた冷やしうどんをご用意してます。
和食の職人を十数年、独立して数年を経過して・・・
生まれて初めて、自分で考案したメニューでヒット商品を出したのが
このメニュー、「四川担々うどん」です。
和食の職人としては、何とも情け無い話なんですが、樂旬堂・坐唯杏に東長崎の割烹・坐唯杏から移転を決めて、さらにランチメニューをうどん中心で組むことに決めてから、試行錯誤を繰り返し作り上げた一品です。
割烹・坐唯杏に比べて客席も一気に増えます。
多くの方に「美味しい」と感じて頂ける、ちょっと辛過ぎるうどんメニューがテーマでした。
鴨の胸肉は、鴨ロースと呼ばれて市場価値が高く、高級食材と
されていますが、モモ肉はと言うと・・
これが、あまり評価されません。
でも、合鴨などは羽を切って飛べなくして育てますから鶏と同じく
モモが、よく運動していたりします。
そして、やや火を通し過ぎてもコラーゲンなどの硬質タンパクも
豊富ですから、鶏のモモ肉同様、食べやすいのです。
坐唯杏は、鴨のモモ肉を使った一品に、昔から取り組んでいまして、
微妙な火加減の鴨ロースと、ざっくりした料理に向くモモ肉を使い
分けています。
蒸鶏…と言う、ネーミングですが、実は蒸鶏に仕立てておりません。
ご注文になられたお客様からクレームを頂戴する・・・そんな例は一度もありませんが、鶏肉をコンフィと言う仕立て方をしてうどんに乗せるのが、この一品の大きな特徴です。
コンフィと言うのは、分かりやすく言えば油を使った煮物です。
温度を上げれば、油ですから揚物になります。
この温度を抑えながら、じんわりと火を通しつつ、スパイスや味わいを素材に浸透させるのがコンフィと言う仕立て方です。
普通の出汁で炊く時よりも、油で処理する事で素材の旨味が閉じ込められます。
釜揚げ玉子うどんに、シラスを載せて、
樂旬堂・坐唯杏の釜玉・シラスうどんは根強い人気の一品です。
茹で上げたうどんの湯を切り、生卵にうどんカエシを垂らし、かき混ぜる。
うどんの熱で半熟になりながら、絡みつきます。
シラスをたっぷりと載せて、ネギや海苔、青菜をトッピングしたら
完成です。
武内の好みでは、そのシラスの上に醤油を1滴・2滴垂らすのが常道ですが、そこはお客様のお好みでテーブルの醤油をお使い頂ければ、それでOK。
伝統的な肉うどんと言うと、牛肉や豚肉を牛丼の様な味わいで煮込んだものをうどんにトッピングする。
または、塊肉を柔らかく炊いて、叉焼麺の様な仕立てにするかですが、樂旬堂・坐唯杏の台湾式・肉うどんでは「超」がつく粗挽きの肉を使用しています。
粒をしっかりと感じる、肉の食感もガツンと感じるぐらいの粗挽き肉を
柔らかくなる寸前まで炊いておいて、熱々のうどんに載せるのが
坐唯杏流です。
この台湾式・・と謳う、うどんですが台湾ラーメンを原型にしたものです。
樂旬堂・坐唯杏の夜の定番メニュー、その中でも人気の一品で「豚の角煮」があります。
皮付きの豚バラ肉をサクにして、薄い味で柔らかく炊いて下準備をしていますが、この肉は薄味での仕込みなので色々な料理に使い回しが出来ます。
樂旬堂・坐唯杏の人気のランチメニュー「肉天・鬼みぞれうどん」の肉の天ぷらも、この肉を利用しています。
サクのまま煮含めてあるので、角煮に切る時は大きなブロック状ですが、肉天にする時は、やや厚みを持たせた切り身にします。
揚げたての天ぷらと、トロロの組み合わせ。
斬新でも奇抜でもなく、オーソドックスに熱々・冷やしの両方を楽しめるメニューとして、メニューに加えました。
海老、蒲鉾、野菜二種の天ぷらを揚げたてで、添えます。
トロロはもちろん、街の蕎麦屋やうどん屋で見かけられる長芋のトロロではなくて、濃厚な旨味、食感を楽しめる大和芋のトロロを使用。
天丼に関しては、武内家の食事の機会にも、頻繁に登場した
テッパンメニューです。
毎日・毎日、欠かさずメンテナンスをしてじっくりと育て上げた
天丼のタレは、それだけでも充分に旨味を感じる完成された
調味料です。
カエシの時点で熟成させて、さらに毎日使う事で、より旨味が
加わり、時たま火入れ時点で加える穴子の骨や頭を焼いた物で
強烈な旨味が乗ります。
さらに、毎日の火入れを繰り返し凝縮した旨味の塊となった
天丼のタレで、何の味付けもしない天ぷらが、白いご飯と絶妙な
調和を見せる。
ミニ海鮮丼&小うどんの組み合わせ、
我々、樂旬堂・坐唯杏にとって最も自信をもってオススメできる
ランチセットかもしれません。
最近は安定してメカジキのお刺身で仕立てる事が多いですが、
それでもメバチマグロを使ったり、鰹で仕立てたりする事もあります。
どんな魚を使っても、常に坐唯杏クォリティに照らし合わせて
温かいご飯の上に載せても、決して味わいの落ちる事のない
素材を選んでいます。
実は、刺身の魚と言うのは冷たい温度の時は嫌な味わいが
出にくい。
ちりめんの山椒煮、実は坐唯杏で仕込んでいる作り方は、
とてもクラシックなレシピだったりします。
でも、レシピそのものはシンプル、酒、たまり醤油、濃口醤油で
炊いて、煮汁がなくなるまで、煮詰めたら、バットに広げて風に
当てます。
本当は天日に当てて、乾燥させたいところですが、池袋の
ど真ん中では、厳しい部分がありまして、風に当てる程度に
とめている、と言った状況です。
さて、肝心の作り方ですが、ちりめん、実山椒、それと前出の
調味料があれば、OKです。
その時々で、1番良い産地のものを、シンプルに・・そして素朴にお楽しみ頂きましょう。
豊富な栄養素を含む、ニッポンの健康食。
シラスを制する者は、健康を制す。
ぜひぜひ!上手に食生活にご活用ください。
トロロと言うと、やはりトロロ芋の事を連想すると思いますが、以前、立ち食い蕎麦屋でトロロ蕎麦を頼んだら、トロロ昆布が入っていて、がっかりした事があります。
まぁ、そんな詐欺みたいなメニューは滅多に無いでしょうが、実はトロロ芋にも、種類があります。
立ち食い蕎麦屋の様な安い店で、お目に掛かるのは、大抵の場合は長芋のトロロです。
トロロに使う芋といえば、3種類あります。
長芋、大和芋、そして、つくね芋です。
長芋はご存知の通り、漬物にしたり、千切りにしたりで居酒屋のメニューになってる、あの太くて長い芋ですね。
武内が厨房の世界に入って、最初に就いたポジション。
それは、追い回しと言われる何でも屋です。
厳しいところ、厨房の人数が多い古い店だと洗い場から始める店が
殆どでしたが、武内がこの世界に入る頃から徐々に変わってきました。
料理人になろうと言う若い人間が少なくなったのです。
我々より年上の時代には、募集をすればどんどん人が集まりました。
地方に募集をかけて、東京の寮に住まわせる・・・と言う手法で労働単価の低い働き手がどんどん集まった時代です。
豚のバラ肉、それも厚みのある焼肉用の肉を漬けダレでマリネ
しまして、短時間でさっと焼きあげる。
添えるうどんは、肉類を食べた時の副菜の定番、若布のうどんを
ご用意しました。
少しのアクセントが利いた方が、より調和するとの理由で出汁を
張った後、梅肉を少々うどんに載せます。
若布と梅の酸味が、コッテリした味わいの焼肉丼と丁度良い
ハーモニーとなりました。
ワンコインランチの池袋版を企画している会社から、またまたオファーがきまして¥500 で提供できるうどんを考えています。
土佐・室戸から格安で入る魚を利用して、と言うのが今回の基調にあったのですが、春野菜を使って温かいうどんと冷たいうどんの両方を提供してくださいとの事。
採算的には、非常に厳しい選択肢を選ぶ事になりそうです。
土佐・室戸の取引先からは、非常に優遇して頂いて、鮮度の良い脂の乗った魚が、驚くほどの価格で調達できる時があります。
もちろん、浜の相場次第と言う事なのですが、幸運に恵まれた時はお客様に、どんどん還元していきたいと言うのも、偽りのない気持ちです。
新商品の解説と言うと、売り込みの様で恐縮なのですが、この季節に・・最も食べたい昼食メニューを、自分なりに絞り込んでいく作業は、改めて自分を理解する上でも、面白い仕事でした。
一体、自分は何を食べたいのか?
そんな問いを自分に投げかけても、色々なメニューが浮かびすぎる職人としてはなかなか絞り込めないのが、実情です。
そこを敢えて、絞り込んでみると、やはり野菜の煮物が食べたい自分が浮き上がってきたのです。
そして、今の時季なら、やはり根菜・・・大根の食感、旨味に惹かれる自分を強く感じたのでした。
大根を味わうなら、正攻法の一品としては、これしかない!と言うのが「鰤大根(ぶりだいこん)」です。