<<不味かったら・お金要りません>>


「不味かったら・お金要りません」


毎回、申し上げているひと言があります、それが

「不味かったら、お金要りません」

 

自信の表れではありません、過剰に自己評価しているわけでも、

また分をわきまえていない訳でも無く、この言葉は、自分達への約束なのです。

 

決して、後悔しない一期一会の一品をお出しする事。


このひと言は誓いの言葉です。 


 


<<不味かったら・お金要りません>>

                                         ・・・解説・三種の鯖

鯖のお話Ⅰ

先日、スタッフの一人、若い男の子と話をしていたら魚の中では、「鯖」が1番好きとの事。

 

そして樂旬堂・坐唯杏の〆鯖に強い興味を示してくれています。

 

まずはスタッフが興味を持ってくれる様な一品を提供している事には、協力して下さる方たちと、多くの幸運に深く感謝します。

 

さて、少しおさらいです。

 

世界の海には鯖は3種類しかいません。

 

マサバ(真鯖)、ゴマサバ(胡麻鯖)、ノルウェー鯖です。

 

 

安い干物に使われている事が多いのがノルウェー鯖。

 

背中の青みがやや濃い目で、模様がハッキリしている印象があります。

 

時期的な要素もありますが、脂がきついものが多いです。

 

そしてノルウェー鯖は日本の近海にはいません。 

 

真鯖はご存知の通り、東京では1番一般的な鯖です。

 

魚屋さんやスーパーで生の鯖を見かけたら、ほぼ6~7割は真鯖だと思って間違いありません。 

 

胡麻鯖の特徴は読んで字の如く、体側にある細かい斑点、胡麻を散らしたような、細かい模様があります。

 

この点で、真鯖とは判別できます。 

 

また、胡麻鯖の特徴は夏でもあまり、味わいが落ちません。

 

寒の時期に味わいが乗り、春から夏にかけての産卵が終わるとがっくりと味わいを落とす真鯖との大きな違いです。 

 

また、関西の方では胡麻鯖も価値を高めですが、東京では真鯖に比べて胡麻鯖は、比較的安値で取引されています。

 

 

 

関東近辺の胡麻鯖には、そんなに旨いものが無いのか、と言うとこれが、また違って先日仕入れた胡麻鯖は、脂も程よく乗っていて、鮮度もバッチリと言う上物でした。 

 

下手をすると、普段、坐唯杏で使っている鯖、1本で、胡麻鯖が1ケース買えてしまうぐらいの価格の差があったりします。

 

初秋を迎えて、これから真鯖が良くなってきます。 

 

坐唯杏の〆鯖も、これからが本番と言っても言い過ぎではないです。

 

「不味かったら、お金要りません」

 

 

 

未だに、このフレーズを使っていますが、これは自分たちへの戒めでもあります。 

 

不味いものなら、お金は頂けません。 

 

本当なら全ての料理に、このぐらいの覚悟がないと飲食店なんかは

営業してはいけません。

 

それでも、趣味や嗜好の合わない方もいる。

 

我々の仕事は、思う通りの美味い、と思う物を仕立てて、同じ感覚で

美味しいと感じて下さるお客様を集める事。

 

そして、美味しいと思っていらして下さったお客様を、絶対に裏切らない。

 

その為の誓いの言葉。

 

それが「不味かったら・お金要りません」なのです。

 

 

 

 

 

 


鯖のお話Ⅱ

鯖のお話、復習から参りましょう。

世界の中で鯖の種類は3種類しかありません。

 

「マサバ」、「ゴマサバ」、「ノルウェーサバ」です。

 

安い干物なんかに使われているのがノルウェーサバ。

 

背中の青みがやや濃い目で、模様がハッキリしている印象があります。

 

脂もきついものが多いですが、ご存知の通り・・・脂の乗っているノルウェーサバは、決して不味い物ではありません。

 

とは言え、冷凍で輸入されるノルウェーサバを回転寿司などで、〆鯖、鯖寿司などで提供する所があり、その使い方には閉口する場合も多々あります。

 

 

真鯖(マサバ)はご存知の通り、東京・築地では1番メインになってる鯖です。

 

生の鯖を見かけたら、ほぼ真鯖だと思って間違いありませんが々、胡麻鯖も混じっています。

 

日本の近海で水揚げされる鯖は、この二種類に限られます。

 

胡麻鯖の特徴は読んで字の如しで、体側にある細かい斑点、胡麻を散らしたような、細かい模様です。 

 

この点で、真鯖と判別できますが、中には中間種の様な容姿の鯖もあり、判別に迷う時もありまして、

 

ですが遺伝子的には明確に分けられるとの研究結果があります。

 

また、特徴としては夏でもあまり、味わいが落ちません。

 

寒の時期に味わいが乗り、春から夏にかけての産卵が終わるとがっくりと味わいを落とす真鯖との大きな違いです。 

 

坐唯杏では、この産卵期の卵や白子を塩漬けで保存して、鯖の卵の塩辛を仕込んでいます。 

 

本気で保存していけば、この抱卵シーズンだけで年間を通して

提供できる量が確保できてしまいます。

 

 

 

捌く本数も多いのですが、一固体がけっこうな量の卵を抱えています。  

 

また、関西や西日本では胡麻鯖もそれなりの価値を持っていますが、東京では真鯖に比べて胡麻鯖は、安値で取引されます。 

 

関東近辺の胡麻鯖には、そんなに旨いものが無いのか、と言うとこれが、また違って先日仕入れた胡麻鯖は、程よく脂も乗っていて、鮮度もバッチリと言う上物でした。 

 

とは言え・・下手をすると、普段、坐唯杏で使っている鯖・1本で、胡麻鯖が1ケース買えてしまうぐらいの価格の差があったりします。

 

初秋を迎えて、これから真鯖が良くなってきます。 

 

腹身や背身の厚みも増し、組織の中の脂分も格段に増えます。

 

坐唯杏の〆鯖も、これからが本番と言う訳です。

 

「不味かったら、お金要りません」 

 

未だに、このフレーズを使っていますが、これは自分たちへの戒めです。 

 

不味いものなら、お金は頂けません。

 

我々は、日に何十人前の〆鯖を提供していますが、お客様にとっては唯一の一品です。

 

お客様にとって一期一会である一品ですから、本当なら全ての料理に、

このぐらいの覚悟がないと飲食店なんかは営業してはいけません。 

 

もちろん、自分たちへの強い戒めであると同時に、誓いの言葉です。

 

 

 

 


樂旬堂・坐唯杏、寒鯖考

「不味かったら、お金要りません」



ご存知、坐唯杏の〆鯖に付けたキャッチコピーなんですが、

幸いな事に、未だ「不味い」と、仰るお客様は、そうそう

いらっしゃいません。



まだ坐唯杏が池袋に移転して間もなくの頃、若いお客さんで

辛いものが苦手と言うわりには四川担々うどんを召し上がってから、


その後で〆鯖をご注文になり、



「とてもじゃないけど、食べられません」って、

 

そりゃ、そうだろ!って突っ込む事はせず、笑顔で伝票を消して、

お帰り頂きました。

 

幸いな事に、記憶にあるのはこの方だけです。 

 

本当に、ありがたい事なんですが、そうそう満足してもいられなくて

殆どのお客様は、不満があっても口には出しません。

 

だから、表情や態度を読んで察していかないといけません。

 

 そんな課題を抱えながら、常に営業しています。 

 

さて、〆鯖ですが、12月に入り鯖の質が格段に良くなりました。

 

やはり、鯖は「寒」の時季に限ります。

 

 無理やり、年間メニューを謳って提供させてもらってますが、

今の時季の鯖を見てると、定番メニューとして提供するのに、

若干、気が引けます・・・

 

良い時期だけに絞って提供する事こそ、本来の形なのでは?と

言う一抹の疑問が湧いてきたりして。

 

では寒の時季の鯖は何が良いのか?と言うと、やはり肉の厚さです。

 

 

 

三枚に卸した時の身の厚みが、全然違います。

 

もちろん脂の乗りも良いのですが、丸々とした胴体で筋肉がたっぷりと発達した鯖に脂が乗るからこそ、味わいが格段に良くなるのです。

  

当然、そうなると腹の部分の厚みは痩せている頃の鯖とは比べ物に

ならないです。

 

 マグロで言えば大トロの部分、多くの魚はこの部分が1番美味です。

 

だから、この部分に厚みがある魚は、総じて良い魚・美味い魚でして、スーパーなどの鮮魚コーナーでパックに包装された三枚おろしの魚や、腹の節になった魚を選ぶ時は、腹の突先部分に、なるべく厚みのある物を選ぶと素材的には、良い物が選べます。

 

 

 

ついでに書くと、鮮度が落ちるのも、この腹の部分からなので、腹の内側の皮を見ます。

 

 

内臓を体の内側で包んでいる部分が、しっかりと張りがあって色合いの鮮やかな物を選ぶのが賢い選び方です。

 

 鮮度が落ちた物は、この腹側の部分の皮が溶けてきますから、そうなったら溶けた部分を削って使わないと、料理全体に、嫌な臭いが回るので要注意です。 

 

さてさて、そんな寒の鯖ですが、脂がありさえすれば美味い・と言うものでもありません。

 

ですが、やはり無いよりはあった方が・・・断然美味いです。 

 

坐唯杏で仕入れる鯖は、活きている鯖を朝、築地で〆て納品して貰ってますから、鮮度に関しては、全く問題ないのですが、

 

街の魚屋さんやスーパーで鯖を買うのはけっこう勇気が必要です。 

 

パックに入ってたら、身の締まり具合や水分の含み方が、我々でも分かりづらい。

 

 本当なら、信用できるお付き合いが出来る魚屋さんを作るのが1番良い。

 

 寒鯖は美味い…とはいえ、やはり人と人との付き合いがあってこその、仕入れなのです。

 


〆鯖の酢

<2012年、12月6日の坐唯杏通信より>

 

実は、ここ1週間ほど〆鯖をお出しする時、ドキドキしていました。

 

〆鯖の酢を、ちょっと目を放した隙に大量にこぼされてしまい、殆どが新しい酢を補充しなくてはいけない状況に陥ってしまったんですね。

 

何年もの間、継ぎ足しで使ってきた酢でしたが、もう泣くに泣けない状況に近かったんです。

 

そして、新しい酢で〆る〆鯖、これが、なかなか落ち着かなくて、苦労しました。

 

 

先日、ランチ用の鰯を酢洗いして、鰯の旨味を大量に酢に補充したところ、ようやく味が乗って来た様な状況です。 

 

ここ何日間の間に〆鯖を召し上がったお客様には、本当に悪い事をしましたが、多少つんつんしているとは言え、脂の乗りも鮮度も申し分ない鯖が入荷してたのが、せめてもの救いです。 

 

しかしながら、酢の違いで、こんなにも違う物かと、あらためて感じた次第です。

 

 やらかい味わいの中に豊富な旨味を感じて、酢で〆た時の魚のファースト・インパクトが思わず引き込まれる、そんな印象を提供出来ることを再確認したわけです。 

 

坐唯杏の〆鯖を召し上がって、ご自分でも〆鯖に挑戦される方たちが、美味しさの秘密は何?と言う様な質問を、ちょくちょく投げかけてくれますが、鯖の違いと酢の違いと言う説明をさせてもらってます。

 

 

 

鯖の違いは、もうどうにもならない事ですが、ご自分で釣りなどを楽しまれる方にあっては、鮮度の良い充分に美味しい鯖を入手できる環境があります。 

 

そういう方たちが、坐唯杏の〆鯖に、何が違うのかと疑問を持つのですが、酢の違いまでは認識できないのが、本当のところでしょう。 

 

と言うわけで、ようやく本来の味わいを取り戻した〆鯖。 

 

やはり、一味違いますね。 

 

安心しました。 

 

と言うことで、本日は〆鯖の酢のお話をお届けしました。

 

 

 

あまりにも、狭い話題ですね。

 

すみません。 

 

とは言え、こんなちっちゃな事の積み重ねが、一つの完成した料理になるんですよね。 

 

神は細部に宿る・・・ってことです。